日本中の格闘技ファンを熱狂させた朝倉未来vs平本蓮の大一番から、はや1カ月ーー。朝倉に勝利した平本蓮に降って湧いた“ドーピング疑惑”は、いまだくすぶり続けている。自身に向けられた疑惑に対して平本が完全に沈黙を貫く中、新たな展開が生まれた。
「平本のドーピング疑惑は、朝倉戦前からSNSなどで流布していました。平本がステロイドを使用したことを示唆する真偽不明の音声データが拡散され、騒動に発展。平本と親交のある格闘家たちも様々な反応を見せており、ここ数日は、連日のように『ドーピング検査』『RIZIN』がXでトレンド入りしています。
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8月21日にはRIZINの榊原信行CEOが、朝倉、平本の2人から採取した尿をアメリカの検査機関に送って、検査を依頼していると発表しました。結果は『来週にでも出る』と語っていましたが、その発表前に新たな動きがありました」(スポーツ紙記者)
なんと、SNS上で拡散されていた音声データの当事者が、名乗り出たのだ。
「8月28日、総合格闘技団体『DEEP』などに参戦している格闘家の赤沢幸典が、突如、自身のXに長文を投稿しました。音声データの会話は自分と平本のものと告白し、自身がドーピングに手を染めていた過去があること、今回、平本からお願いされてドーピングの指南役をつとめたこと、そして平本がドーピングに頼った理由などを告発。さらに、平本から振り込まれた薬代『14万1450円』の入金記録まで公開したのです。赤沢は平本に加担した立場ながら、良心の呵責に耐えられなかったために今回の告発に至ったと説明しています」(同前)
具体性を帯びた告発により、平本の疑惑はさらに強まっている。格闘技関係者はこう語る。
「赤沢は札幌生まれの32歳で、これまで『DEEP』などを主戦場に6勝6敗の戦績を残す総合格闘家。20代で単身モントリオールに渡り、現地のジムで、名だたる格闘家に揉まれながらMMAと柔術を体得。現在は、千葉県幕張にある『トライスタージム日本館』の代表をつとめています。
赤沢いわく、海外では周りの格闘家たちが当たり前のようにドーピングをしていたことから、自身も手を染めるようになったそうです。RIZINでの平本の試合でも、ある時期までセコンドに付いていました」
さらに別の格闘技関係者は、「赤沢の告発が本当だとしても驚かない」と声を潜めてこう語る。
「X上では、赤沢の“告発文章”は本当に赤沢本人が書いたものなのかといった声も出ているようですが、僕はあれを見て、『いかにも赤沢っぽい文章だな』と思いました。普段から、少し上から目線というか、博識ぶるところがあるんですよ。一方で、天然でビビリなところもある。選手としての赤沢は、練習だと調子がいいけど、メンタルが弱かったので、試合だと本来の実力が出し切れないことが多かったです。
あと、かなりのミーハーなので、有名な人とは積極的に関わりを持ちたがってましたね。有名人と繋がりたくて、ドーピングの手助けをおこなったものの、騒動が広まるにつれて怖くなってきた……。そんな心理が手に取るようにわかります」
しかし、仮に“告発文章”だとして、あまりに赤沢にメリットがないのではないか。
「いくつか理由を推測することはできます。まず赤沢は、ジムの代表といっても雇われなので、社長は別にいるんです。お金の面では決してラクではない状況で、お金は受け取っていないと主張していますが、果たしてどうなのか。
そしてもう一つは、平本への“私怨”です。赤沢は見た目はコワモテですが、基本的には我慢強い性格で、やさしい人間。めったに人にキレたりすることもなく、静かに怒りを溜め込むタイプなんです。音声で平本とのやり取りを聞く限り、2人の関係は良好のようですが、ある時期を境に2人の間にひびがはいってしまったのではないでしょうか。表面上は出さなくてもじつは不満を溜め込んでいて、今回その怒りを爆発させた……という可能性もある。
いずれにせよ、平本のドーピング疑惑は、依然として疑惑のままです。米国の検査機関の結果待ちとはいえ、その結果がシロでも、もはやファンは納得しないでしょう。そうなった場合、赤沢にも説明責任が生まれるのではないでしょうか」(同前)
果たして真相やいかにーー。
( SmartFLASH )