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青学への刺客が…「箱根駅伝」2区に怪物たちが集結

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2017.12.23 11:00 最終更新日:2017.12.23 11:00

青学への刺客が…「箱根駅伝」2区に怪物たちが集結

『各校のライバルは…』

 

「観戦するファンの皆さんにとっては、ハラハラ・ドキドキの非常におもしろい大混戦になると思います」

 

 12月10日に前回大会上位5チームの監督が登壇した「監督トークバトル」において、青山学院大・原晋監督(50)は、今回の箱根駅伝の戦況をこう予想した。原監督が続ける。

 

「神野大地(現コニカミノルタ・24)のような絶対的なエースはいないが、メンバーは揃っている。出雲駅伝(10月)、全日本大学駅伝(11月)ではバランスの悪い内容、凸凹駅伝になりましたが、私が小澤征爾さんのように華麗な指揮を執り、10区間のハーモニーを奏でることができれば、必ず勝てる」

 

 題して、「ハーモニー大作戦」を掲げ、箱根4連覇を狙う青山学院大だが、前哨戦の出雲で東海大、全日本で神奈川大に敗れた。それでも、原監督は本番に向け自信を覗かせていた。

 

 総合力で勝る青山学院大に対して、先行逃げ切りの布陣による攪乱作戦で対抗しようとしているのが、「往路優勝、総合3位以内」と、一見控えめな目標を表明した神奈川大。大後栄治監督(53)は、このように語った。

 

「とにかくハイペースに持ち込みたい。1区、2区でガンガンいきたいなと思っています。(その区間に)他校のエース級を投入させるようにしたい」

 

 前回1区をまかされ、トップとわずか5秒差の快走を見せた山藤篤司選手(3年)、2区を走り区間賞を獲得、今季も全日本で逆転のアンカーを務めた、“怪物エース”・鈴木健吾選手と実績十分な2人を前回同様の区間に起用することを大後監督は明言した。

 

「30年間指導してきて、エースと自信を持って言える選手は鈴木、1人だと思いますね。いるといないとでは全然違います。エースって本当にいいなって思いますね」(大後監督)

 

 大後監督が全幅の信頼を寄せる鈴木選手の対抗馬として、各大学の監督が警戒しているのが、前回大会4位の順天堂大・塩尻和也選手だ。

 

「2016年のリオ五輪3000メートル障害にも出場したオリンピアン。11月25日におこなわれた八王子ロングディスタンス(1万メートル)で27分47秒87をマークと絶好調。2区でどんな走りを見せるか注目しています」(陸上担当記者)

 

 塩尻選手を擁する、順天堂大・長門俊介監督(33)は、レース序盤の展開について、こう語る。

 

「2区には山梨学院大の留学生ドミニク・ニャイロくん(3年)もいて、神奈川大には鈴木くんもいる。彼らと肩を並べて塩尻には走ってもらいたいという気持ちはある」

 

 過去9年で4度の総合優勝、4度の準優勝、3位が1回と、抜群の安定感を誇る東洋大・酒井俊幸監督(41)も、「ハーモニー大作戦に対抗するために、うちも往路重視でいきます。原さんも考え方が変わるのかな」と発言。

 

 酒井監督は、前回も2区を走ったエースの山本修二選手(3年)の起用を示唆するなど、優勝候補に挙がる各大学の監督たちは青山学院大の4連覇阻止のため、2区で揺さぶりをかける。

 

 このように、下剋上優勝を目論む各大学が、続々と序盤に有力ランナーを投入することを表明したことで、青山学院大・原監督は、「神奈川大、順天堂大、山梨学院大は、2区区間賞が有力視される学生トップクラスの選手を持っているチーム。この3校の三つ巴で前半リードするような展開になるのではないか」と警戒心を強めた。

 

 花形であり、難所の2区。怪物たちの共演が見逃せない。

 

(週刊FLASH 2018年1月2・9日合併号)

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