11月8日、「正力松太郎賞」の選考委員会が開かれ、今季の同賞には横浜DeNAの三浦大輔監督が選ばれた。
通称「正力賞」は、その年の日本プロ野球の発展に大きく貢献した人物に贈られる賞。三浦監督の場合、シーズンは3位だったが、クライマックスシリーズ(CS)を勝ち上がり、いわゆる“下克上”の末、26年ぶりの日本一に導いた手腕が大きく評価されたようだ。
ただし、この選考には賛否両論がある。X上では称賛とともに、厳しい声も聞こえる。
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《日本シリーズ優勝=日本一ではない 圧倒的な強さでリーグを制した小久保なのでは》
《「日本一球団の監督おめでとう賞」に変えればいいじゃんww プロ野球の発展に貢献ってさ、むしろ「くふうはやて」球団とかだろ》
《年目監督として最多の91勝したソフトバンクホークス小久保監督には何もないのは?日本一逃したのが大きいのかなあ?リーグ戦が過小評価されているのかなあ》
ちなみに、横浜以外の3位からの“下剋上”は2010年のロッテだけで、その年の「正力賞」にも当時ロッテの監督だった西村徳文氏が選ばれている。
「これまで受賞した51人のうち、34人が日本シリーズ制覇に導いた監督。しかも2023年まで6年連続ですから、その意味でも三浦監督には“受賞資格あり”、という解釈なのでしょう。一応『満場一致で決定』と発表されましたが、話し合いの当初は王貞治ソフトバンク球団会長以下の委員らの間で相当揉めた、と聞いています。
日本一の実績はもちろん重要ですが、もっとペナントの成績を重視したほうがいいんじゃないかという意見が出たからです。横浜はペナントでは3位ながら71勝69敗3分けと、貯金はわずか2でしたから。
一方で日本シリーズでは負けましたが、ソフトバンクはペナントで91勝49敗3分けで、貯金42と圧倒的な成績でした。小久保監督をもっと評価してもいいのではという声は当然あったでしょう。それに2010年に下剋上を果たしたロッテの場合、貯金は8あったし、首位ソフトバンクとのゲーム差はわずか2.5しかありませんでしたから、今回とは事情が違いますよ」(スポーツ紙デスク)
“下剋上”への疑問は、すなわちそれを生み出すCSにも投げかけられているといっていいだろう。
( SmartFLASH )