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「世界一を決める駆けっこに挑戦するのは、必然」44歳で100m10秒台・末續慎吾が「東京世界陸上」を目指す理由

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2024.12.01 06:00 最終更新日:2024.12.01 06:00

「世界一を決める駆けっこに挑戦するのは、必然」44歳で100m10秒台・末續慎吾が「東京世界陸上」を目指す理由

「限界はずっと先にある」と末續慎吾(写真・木村哲夫)

 

 20代のころのようには動けない、それでも――。たくさん失敗した経験があるから、若い人よりできることがある。現役最年長アスリートに聞く「成長し続けられる秘密」とは!?

 

「ちっちゃいころ、近くの公園で一人走っていたんです。とにかく、駆けっこが好きな少年。それで友達ができたり、人が感動してくれたりして、楽しい世界でした」

 

 

 陸上200mの日本記録保持者である末續慎吾(44)は、11月2日の競技会で100m10秒98をマーク。日本人最年長の44歳5カ月での10秒台だ。

 

「僕にも限界はあります。でも、その限界はずっと先にある。今も、速く走りたいという熱が冷めないんです」

 

 だが、末續が短距離界で一人勝ちしていたころは違った。

 

「20歳から28歳までは、勝ちたいというより、『負けたら終わり』という思いでした。極限状態で慢性的な震えがあり、グラウンドにいるときだけそれが止まるんです。危険を感じて、意識的にスパイクを履かず、 “戦場” から遠ざかる時期がありました」

 

 約1000日の休養後の2011年、現役に復帰。今年11月4日には、来年の東京世界陸上を目指すと宣言した。

 

「現役である以上、世界一を決める駆けっこ(世界陸上)に挑戦するのは、必然です。僕は、物事を『できるか・できないか』ではなく、『やるか・やらないか』で判断するタイプなんです。ガキっぽいでしょ?(笑)」

 

 公園を駆けまわっていたころの、少年の顔になった。

 

すえつぐしんご
1980年生まれ 熊本県出身 2003年の世界陸上200mで、世界大会の短距離個人種目では日本勢唯一の銅メダルを獲得。100mベストは10秒03、200mは日本記録の20秒03

( 週刊FLASH 2024年12月10日号 )

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