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佐々木朗希獲得のドジャース、「2年で2000億円」巨額補強に“悪の帝国”異名も大谷、山本ら「最強ローテ」でV2へ
21世紀初頭、ヤンキースは有り余る資金力にモノを言わせ、国内だけでなく、他国からも有力選手を買い漁った。それが2003年の日本の松井秀喜外野手であり、キューバのホセ・コントラレス投手だった。
2人の獲得をヤ軍と争い、連敗したレッドソックスのラリー・ルッキーノ球団社長は、怒りを隠そうともせず、「“悪の帝国”がラテンアメリカまで触手を延ばしてきた」と吐き捨てた。その後もヤ軍の札束攻勢は続き、2004年には当時のMLB最高年俸の2200万ドルでアレックス・ロドリゲス内野手を獲得。“悪の帝国”の異名はしばらく続いた。
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しかし、2009年のワールドシリーズ(WS)制覇を最後に世界一から遠ざかると、いつしか異名は忘れられることに。そこへ、この2年ほどの金満ぶりで“悪の帝国”を引き継ぐ球団が現れた。特に日本をターゲットに選手をかき集めるドジャースである。
2023年、まずは大谷翔平とFAで当時史上最高額となる10年総額7億ドル(約1015億円・当時)で契約すると、続け様に山本由伸とド軍投手史上最高額となる12年総額3億2500万ドル(約471億円・当時)で契約にこぎ着けた。
すでにこの時点で“悪の帝国”の異名は流布し始めていたが、2025年1月18日、それは完全なものとなった。この日、佐々木朗希投手が自身のInstagramでド軍とマイナー契約を結んだことを発表したのである。
気になる契約内容は、米メディアによると契約金は650万ドル(約10億1600万円)で、ロッテへの譲渡金は約2億5400万円になるという。
これで今季のド軍のローテーションは、今オフ5年1億8200万ドル(約273億円)で獲得したサイ・ヤング賞2度の左腕ブレイク・スネルを筆頭に、2024年9勝のタイラー・グラスノー、山本、5月ごろ復帰予定の大谷と“超豪華ラインナップ”に。さらに、これまたケガから復帰組のトニー・ゴンソリン、ダスティン・メイがいる。
また、チームのレジェンドであるクレイトン・カーショーがFAで再契約すれば、先発ローテ-ション候補は7人にも及ぶ。
「通常、MLBのチームは、先発は5人を中4日で回していきます。どうしても4番手以降は実力が落ちる投手が入りますが、ド軍の場合はまったく違う。1番手から7番手まで黙っていても10勝以上が期待できる投手が揃っていて、穴がまったくない。6人か7人で回していけば、佐々木も中4日ではなくもっと間隔をあけての登板になりますから、育成しながらの登板も可能になります。
ド軍はこの2年間で、補強のために2000億円以上を費やしてMLB史上最強のローテーションを築いたわけですから、『金でかき集めた“悪の帝国”』と言われても仕方がないでしょう。
サンフランシスコ・ジャイアンツのローガン・ウェブ投手は、佐々木がド軍と契約したことで、自身のXに、アニメ映画『スペース・ジャム』のモンスターのGIF画像を投稿しました。意図は不明ですが、まるで金満ぶりを発揮して補強を重ねたド軍を“悪の帝国”にたとえるかのようにもとれますから、波紋を呼んでいるんです。
ただド軍にとっては、これも勝つための企業努力ということでしょう。ウェブの投稿には冷ややかな目が集まっています」(現地記者)
この2年で2000億円近くを補強に費やしたド軍。今季は余裕で連覇を達成するかもしれない。