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故・北の富士さんも「今のうちに直さないと」と危惧の過去…豊昇龍 横綱昇進“大甘”批判の裏に数々の素行エピソード

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記事投稿日:2025.01.28 16:05 最終更新日:2025.01.28 16:05
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
故・北の富士さんも「今のうちに直さないと」と危惧の過去…豊昇龍 横綱昇進“大甘”批判の裏に数々の素行エピソード

横綱推薦が全会一致で決議された大関・豊昇龍(写真・JMPA)

 

 1月27日、横綱審議委員会(横審)の会合が両国国技館で開かれ、初場所で優勝した大関・豊昇龍の横綱推薦を全会一致で決議した。29日の番付編成会議と臨時理事会の承認を経て、第74代の新横綱が誕生する。

 

 大関が横綱に昇進するには、「2場所連続優勝かそれに準ずる成績」という横審の内規がある。豊昇龍は、2024年11月の九州場所が13勝2敗で準優勝。初場所が12勝3敗で、優勝決定巴戦で優勝を決めている。確かに内規を満たしているとはいえ、今回の昇進には「甘すぎる」との声が少なくない。

 

 

「初場所は9日目までに平幕相手に3敗し、この時点で場所後の昇進はなくなったというのが、大方の見解でした。しかし12日目を終えた時点で、横審の山内昌之委員長の『3敗で優勝なら昇進』というコメントが報道され、空気が一転。結果的に昇進となったわけですが、もうひと場所様子を見てからでも遅くはない、と考える人は多いのです。

 

 それだけに、横審の会合がわずか8分ほどで終わり、誰からも反対意見が出なかったことにはがっかりしました」(相撲記者)

 

 平成以降昇進した横綱は照ノ富士まで11人。そのいずれもが直近2場所で26勝以上を挙げているが、豊昇龍は25勝。3場所前の秋場所は8勝止まりで、直近3場所の合計33勝は大関昇進の目安と同じだ。また、12勝の優勝後に昇進したのは若乃花だけだが、若乃花はその前の場所で14勝1敗で優勝。連続優勝での昇進だった。

 

 初場所中に唯一の横綱だった照ノ富士が引退。さらには、10月にはロンドン公演が控えており、相撲協会にとっては是が非でも横綱が欲しい――という状況だったとはいえ、“大甘昇進”と言われても仕方がなさそうだ。それだけではない。

 

「1986年に、一度も優勝せずに横綱になった双羽黒が、親方と対立し出奔、廃業した事件以降、横綱昇進の条件が厳格化されました。もともと素行や人格に問題があると言われていた力士をなぜ横綱にしたのかと、協会や横審が猛烈な批判を浴びたのです。

 

 今回の昇進でも、豊昇龍の実力について懐疑的な見方がある一方で、素行を心配する声も少なくありません。叔父で元横綱の朝青龍の影がちらつくということではなく、豊昇龍自身の問題です。

 

 これまでも土俵上で目に余る行為がたびたびあったのは周知の事実。横綱は、実力とともに品格が求められる地位ですから、それが本当に改められるのかという強い危惧を抱く人は多いのです」(前同)

 

 過去に何度も土俵での態度が問題視されてきた豊昇龍。

 

 2024年秋場所では王鵬に敗れ、土俵を拳で叩いた後、軽く首を下げて土俵を下りた豊昇龍を、審判の親方が呼び戻してしっかりと礼をさせたことが話題に。同様の行為は過去に何度もあり、2021年秋場所の貴景勝戦では、行事に注意されて礼をやり直している。このことについて、故・北の富士さんは新聞のコラムで

 

《よほど悔しかったのだろうか、礼の仕方を行司に注意されてやり直したが、反省の色は見せなかった。これは師匠がしっかり指導するべきだ。今のうちに直さなければ、面倒なことになりかねない》

 

 と、注意喚起している。もっとも非難を浴びたのは、2023年九州場所の豪ノ山戦だろう。行司軍配が返っているにもかかわらず、相手をにらんだまま1分20秒も手を下ろさなかった。2度の「待った」がかかり3度めでようやく立合いが成立したが、豊昇龍は取組直後、審判部に呼び出され異例の注意を受けている。

 

 優勝から一夜明けた1月27日の会見では、11分遅刻し「すいません、寝ていました」と、早くも“らしさ”を見せた豊昇龍。北の富士さんの危惧が現実にならなければいいが――。

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