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【W杯アジア最終予選】1位通過のサムライブルー、首位通過目前!ライバル国は監督交代が機能せず、壊滅状態に
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10月15日、オーストラリア戦に挑んだ日本代表(写真・桑原 靖)
18カ国がA組からC組にそれぞれ6カ国ずつに分かれて行われている、2026年北中米W杯アジア最終予選。現在、第6節が終了し、C組の日本は5勝1分け、得点22、失点2の勝ち点16と、2位豪州に勝ち点差9をつけ首位を独走中である。
ここまでサムライブルーが快進撃を続けられる理由は、もちろん日本の強さが際立っているからだが、ライバルたちに問題が発生し、勝手に躓いている感も否めない。
「それは、各国の監督交代による部分が大きいんです」
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と語るのは、W杯を8大会連続で取材し続けるベテランのサッカーライターだ。日本のライバル国となる、C組の豪州、インドネシア、サウジアラビア、バーレーン、中国の現状を順を追って解説する。
現在、C組予選2位の豪州のサッカー連盟(FFA)が、グラハム・アーノルド監督の辞任を発表したのは2024年9月19日のことだった。
「この時点で豪州は1分け1敗と確かに期待を裏切っていましたが、まだ2試合しか消化していませんでした。その後、Jリーグのサンフレッチェ広島でもプレーしたトニー・ポポビッチが新監督に就任しましたが、戦績は1勝3分けと好転しているわけではない。最終予選は長そうで短い戦いなので、早めの対策は鉄則ですが、あまりにも早い決断に豪州国内で『唯一まともなチームは日本。豪州は悲惨』といった論調が大半を占めています」
C組3位に位置するのは、インドネシア。世界ランク129位とC組では最もランクの低いため、3位という成績は大健闘と言えよう(最新世界ランクは2024年1月19日発表)。
「ところが年明け早々の1月6日、インドネシア躍進の象徴と言われた申台龍(シン・テヨン)監督の解任が発表されました。インドネシアといえばオランダ国籍の選手を中心に多く帰化させて代表に迎え入れていたことで、成績を大きく伸ばしてきました。彼らをうまくチームに溶け込ませたのも申監督と言われていたんです。
ところが、2024年11月の日本戦では23人中14人が帰化選手と、あまりにも多くなったため、今後は監督、コーチ、スタッフなどもオランダ人で行くことが決まったんです。しかも、新監督に就任したのが現役時代はバルセロナなどで活躍した元オランダ代表のエースストライカーだったパトリック・クライファート。国民は大喜びかと思いきや、実情はまったくの逆。『今後は選手も監督もすべて“オランダ人”になる。こんなの国家代表ではない!』と国民からそっぽを向かれています」
C組で最大のライバルと見られていたサウジアラビアも4位と低迷。ロベルト・マンチーニ監督は、2024年10月の4節終了時点で1勝1敗1分けの責任を取らされ、解任となった。
「マンチーニ監督は、現役時代にはクラブ、イタリア代表として活躍したレジェンドですから、当然年俸は世界有数の高額。一説には41億円を超えると言われていました。その彼が実質解任が決まったのが3節で日本に0-2で負けたときと言われています。ホームでの完敗に試合後の記者会見は殺気立っており、そのうえ、ひと悶着がありました。日本に完敗のため、マンチーニ監督は『ターゲットは2位の豪州とする』と答えてサウジメディアを呆れさせたんです。
さらに、日本人記者から『高年俸なのに結果が出ないことをどう思っているのか』と聞かれると、『あなたは私の給料を知っているのか!!』とブチ切れた。そんな監督の態度とは裏腹に、サウジメディアからは質問した日本記者に対して『ブラボ~』の声がかかっていましたよ(笑)。ようするに、国民からマンチーニ監督は嫌われてしまったわけです。低迷も当然でした」
2002年日韓共催W杯以来の出場を目指す中国は、C組最下位に沈んでいる。
「W杯出場という悲願のため、帰化選手を主要ポジションで起用することに決めたのですが、完全に失敗に終わっています。帰化選手が中心になるどころか、ベンチに座る選手も。しかもブラジル出身のFWエウケソンら4選手が代表引退を決意。最終予選も折り返しにきたなか、また最初からチーム作りを余儀なくされる散々な始末。ブランコ・イバンコビッチ監督が解任されないのが不思議です。
現在5位のバーレーンですが、2位豪州との勝ち点はわずか1ということもあり、監督交代のような動きはないようです」
次節3月20日のバーレーン戦(埼玉)に勝てば、日本は世界最速、8大会連続でW杯出場が決まる。