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ネガティブニュース続きのバスケ界に光明、難聴抱えつつ日本代表招集された“二刀流”プレイヤーに集まる熱視線
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シュート練習をする津屋一球(写真・共同通信)
このところ、男女ともに選手が監督や協会ともめることが多かった、日本バスケットボール界。2月12日に始まったアジア杯予選を見すえた男子合宿でも、当然、トム・ホーバス監督にエース・八村塁との確執についての質問が集中した。
「八村との問題については、ホーバス監督も心を痛めているようでしたね。八村が『男子代表監督にはもっとふさわしい人がいる』など批判したことについては、言葉少なに『まあ、残念』とひとこと。その後は、間違ってはいけないからと英語での回答になったんですが、『みんなそれぞれ意見を持っていますから』とし、再度、日本語で『残念ね、とても』と多くを語ろうとはしませんでした」(スポーツ紙記者)
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また、確執が発覚した後も、八村とコミュニケーションはとっていないようで、問題はまだまだ尾を引きそうだ。
そんな暗い話題が多いバスケットボール界だが、今合宿ではひとつの光明ともいえる選手の存在があった。男子日本代表の合宿に初めて招集された、津屋一球(かずま)である。
身長191cmのシューティングガードで、スリーポイントシュートを得意としている。B.LEAGUE中地区で快調に首位を走る三遠(さんえん)ネオフェニックスの中心メンバーでもある。
「じつは彼は、両耳の難聴というハンデと戦いながら努力に努力を重ね、ここまで登りつめました。昨季、非常に伸びた選手のひとりといわれています。合宿で取材に応じた際には『あきらめずにやってきたのが、すごく報われた。難聴だろうが何かあろうが関係なく、トップでやれるところを見てほしい』と、力強く意気込みを語った姿が印象的でした」(同前)
津屋は2018年、聴覚に障害を持つ選手たちで競うデフバスケットボールにおいて、U-21男子日本代表選手に選出された。世界選手権にはエースとして出場して準優勝。個人としても、大会得点王とMVPを同時受賞する栄誉に輝いている。
2025年11月には、聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」が東京を中心に開催される。津屋には、再びエースとしての活躍が期待されている。バスケとデフバスケとの“二刀流”選手が、暗い話題を吹っ飛ばしてくれそうだ。