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水原一平被告の実父、大谷翔平を「もっと調べたら」発言に広がる波紋 激務への“逆恨み”で現実味帯びる“暴露本”出版計画
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判決を言い渡された水原一平被告(写真・アフロ)
《もっと翔平を調べたらいいんじゃない? 翔平の性格を。彼のことわかんないでしょ? 俺はもちろん知ってる。ただ、俺の口からは言えない。俺のことじゃないから》
《俺から見たら、一平は一生懸命やってたから。あれだけ寝ないで仕事してたんだから》
“大谷ファン”が聞いたら耳を疑うような言葉が掲載された、2月16日配信の「NEWSポストセブン」の記事が波紋を呼んでいる。
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「ノンフィクションライターの水谷竹秀氏が、ドジャース・大谷翔平の元専属通訳だった水原一平被告の父親で、日本料理店で板前をつとめる英政さんにインタビューした内容をまとめたものです。水原被告は、大谷翔平から約25億円をだまし取ったとして、日本時間2月7日、米国・カリフォルニア州サンタアナの連邦地裁から禁錮4年9カ月と1700万ドル(約26億円)の賠償を命じられました。冒頭の言葉は、事件発覚後、実父として複雑な心境を抱える英正さんの言葉です」(スポーツ紙記者)
「寝ないで仕事してた」という言葉は、まさに水原被告が“法廷闘争”で用いた理屈だった。
「水原被告は、裁判所に対して減刑を求める書簡を送りました。その内容は、大谷の通訳という“労働”がいかに過酷なものだったのか、切々と訴えるものでした。水原被告いわく、年間の休日は4日しかなく、ほぼ24時間待機状態。買い物や送迎、ペットをトリミングに連れて行くのも仕事だったそうです。また、日本とのやり取りをするために深夜まで電話し続け、眠れないこともあったそうです。こうした過酷な仕事なのに、報酬はわずか。そのストレスでギャンブルに走ってしまったと訴えました。
ところが、検察は一連の主張に徹底反論。裁判所も『すべてが嘘で、重要なことが省かれている。信用できない』と一蹴しました」(現地紙記者)
英政さんも、こうした水原被告の説明を鵜呑みにしてしまっている可能性があるわけだ。そして何より問題なのは、英政さんの言葉からにじみ出る、水原被告の“大谷像”だ。
「もしも英政さんの言葉が、水原被告からの“受け売り”だとすると、水原被告はかなり大谷に対して批判的で、“責任転嫁”に近いような主張をしているといえます。実際、水原被告が訴える過酷な労働環境を作り出したのも、大谷なわけですから。そこで注目されているのが、大谷のプライベートを書きつづる“暴露本”の可能性です。
水原被告は、禁固刑とは別に、大谷選手へ賠償金1700万ドル、IRS(米内国歳入庁)へ罰金100万ドル(約1億5100万円)を支払うことを命じられています。とはいえ、通訳の仕事に復帰するにしても、これほどの巨額を稼げるわけはありません。そこで、自身が目にしてきた大谷に関する本を出版し、その印税で返済するのではないか、と現地ではいわれているのです」(同前)
2月9日配信のスポーツ議論ニュースサイト『RONSPO』では、実際に米ポッドキャスト番組『ファウル・テリトリー』に出演した元メジャーリーガー、エリック・クラッツ氏の《一平は明らかにウソをついた。彼は最後までウソをつき通した。1700万ドルを返すには、古い手法かもしれないが、本を書くしかないのだろう》という提案を紹介。2020年、ノンフィクション作家のマイケル・ウォルフ氏がトランプ米大統領について書いた暴露本『炎と怒り トランプ政権の内幕』が大ヒットして、著者印税が15億円にも至った例をあげ、《全米では暴露本が当たればその儲けは桁違い》と報じている。
「もちろん日本でも発売されるでしょうし、誰もが買い求めるのは間違いありません。以前は、縁が切れたとはいえ、被害者である大谷を再び苦しめるような暴露本を水谷被告は出さないだろう、という考え方もできました。
しかし、もしも水原被告が大谷に対して“逆恨み”に近いような感情を抱いているとすれば、暴露もいとわないはず。プライベートを明かされることは、大谷がもっとも嫌うことのひとつですから、大波乱になるのは間違いないでしょう」(前出・現地紙記者)
水原被告の、次の一手やいかにーー。