スポーツスポーツ

【W杯アジア最終予選】各国で「帰化大作戦」超加速…“オランダ化”が止まらないインドネシアは20人も

スポーツ
記事投稿日:2025.03.14 19:50 最終更新日:2025.03.14 19:50
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
【W杯アジア最終予選】各国で「帰化大作戦」超加速…“オランダ化”が止まらないインドネシアは20人も

2024年11月、サウジアラビア戦の勝利を祝ったインドネシア代表(写真・共同通信)

 

 4カ月の中断期間を経て、2026年北中米W杯アジア最終予選が3月20日より再開する。それに先立ち、最終予選に進んだ18カ国がそれぞれ試合に臨む選手を発表している。

 

 日本のように、ほとんどメンバーを入れ替えない国もあれば、新顔を多く起用する国もある。そのなかで昨今、アジア諸外国の選考で目立つ傾向にあるのが、帰化選手を多く起用する点だ。

 

 

「なぜ中国が多くの帰化選手に頼るかといえば、代表チームが国民の期待に応えられていないからです。中国ではサッカーが一番人気のスポーツで、習近平国家主席も強化を求めるほどのサッカー好き。ところが2002年日韓共催大会以降、期待されながらW杯出場は一度もないんです。

 

 そこで、日本をモデルとして幼少期からの育成に力を入れているんですが、それも結果が出ない。そのため、もう帰化選手に頼るしかないという結論に至ったわけです。

 

 最終予選にも多くの帰化選手を起用しましたが、その彼らが一方的に代表からの引退を宣言してしまったりと、うまくいっている様子ではない。あらたに鹿島で活躍したMFセルジーニョを加えましたが、戦力になるかは未知数です」(サッカーライター)

 

 中国以上に帰化選手を多く起用しているのがインドネシアだ。

 

「予選がおこなわれるたびに新たな帰化選手が増えるのがインドネシアです。その数はオランダにルーツを持つ選手を中心に、20人を超えます。しかも、今年早々にはインドネシア躍進のきっかけを作った申台龍(シン・テヨン)監督を解任してまで新監督を招き入れた。その人物が、バルセロナとオランダ代表で活躍したパトリック・クライファートだとわかり、世界のサッカーシーンは仰天しました。

 

 でも、“オランダ化”はますます進み、選手はもちろん、コーチはすべてオランダ人。しかもテクニカルアドバイザーはサッカー界のレジェンド、故ヨハン・クライフの息子であるジョルディと二度の驚きです」(同前)

 

 中国、インドネシアは日本と同じグループCだが、グループAで2位ウズベキスタンと勝ち点差3で3位と健闘しているのがアラブ首長国連邦(UAE)だ。

 

「UAE代表には2024年1月のアジアカップのときに2人ほど帰化選手がいましたが、今回は一気に増えて計8人です。

 

 ブラジル人が多いのですが、その中には千葉国際高校から鹿島に進み活躍したカイオ・ルーカス・フェルナンデスもいます(鹿島での登録名はカイオ)。日本の高校を出ていて才能があったので、『将来的には日本代表も』と期待されていました」(専門紙記者)

 

 すべては勝利のためとはいえ、帰化選手が増えることで生じる問題点もある。

 

「中国のように、国内リーグでプレーする選手が帰化して国家代表に加わるというならまだわかりますが、インドネシアやUAEのように自国リーグ所属ではない選手が多くいると国民の反応は良くありません。特にインドネシアは監督、コーチ以下、選手も全員帰化選手で占められるような勢いなので、『こんなの国家代表じゃない。応援する気にならない』と猛反発を食らっています」(同前)

 

 何事も、ほどほどにがいちばんなのかもしれない。

続きを見る

今、あなたにおすすめの記事

スポーツ一覧をもっと見る