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「ただのプレシーズンマッチじゃない!」メジャー球団との“調整試合”で意気込む「MLB志向3選手」

15日にカブスとの試合を控える佐藤輝明(写真・時事通信)
3月12日にはカブスが、13日にはドジャースが来日したことで役者は揃った。両チームは18、19日に東京ドームで対戦し、2025年MLBは幕を開ける。
その一戦に向けてカ軍は15日に阪神と、ド軍は16日に巨人と対戦。こちらも日本のファンには見逃せない一戦だが、この4チームにとってはあくまでもシーズンへ向けた調整試合の意味合いが強い。
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しかし、単なる調整とは考えていない選手が、阪神、巨人にはいる。阪神は佐藤輝明内野手であり、巨人では岡本和真内野手と大勢投手となる。
「佐藤は今オフ、将来的なMLB挑戦を表明したときは、熱狂的な虎ファンから『まだ継続的な結果を出していないのに、MLB挑戦は早すぎる』とかなり多くのお叱りの声が届きましたね。ただ、パワーに関しては日本人屈指と評判です。確かに守備を含めて荒削りな面は目立ちますが、逆にまだ伸びしろがあるということなので注目される存在でしょう」(阪神担当記者)
岡本に関しては、本人もMLB志向を隠してないだけに、毎オフには必ずといっていいほど、話題となっている。
「岡本のMLBへの思いがさらに強くなったのが2023年WBCでの経験からだと言われています。世界のトッププレーヤー相手に優勝できたし、何よりも大谷翔平やダルビッシュ有と多くの時間を共有できたことが大きかったようです。岡本は、そのWBC決勝でアメリカ相手に本塁打を放つなど打撃が多く注目されていますが、じつは守備もうまい。ゴールデングラブ賞を三塁手部門2回、一塁手部門で1回の計3回獲っています。
ところが原辰徳前監督は、岡本の三塁の守備は認めながら一塁にコンバートしたり、驚くことにレフトの守備に着かせたこともあった。チームの4番でもありますから、本来なら守備位置をころころ替えたりしないものですが……。本人が『なぜたらい回しにされるんだ』と怒っても不思議ではありませんでした。
ところが彼は『いろんなポジションを守れるということは、MLBへのいいアピールにもなります』と、たらい回しを逆手にとって、アピールに変えたんです。MLBへの気持ちはかなり強いですね」(巨人担当記者)
このほかにも村上宗隆が今オフにMLB挑戦をヤクルトから認められるなど、海を渡る日本人プレーヤーはますます多くなるだろう。そうした現状のなか、前出の巨人担当記者は「なかでもっとも評価が高いのは大勢投手」だと語る。
「160km/h近い速球、スリークォーターなのに落差の大きいスプリットは、MLBでもトップクラスの球種です。現在、MLBで高額な契約となるとクリーンアップを打つ打者や先発投手が中心。中継ぎの契約だと低く抑えられる傾向にあります。でも、安いからこそ逆に多くの球団から声がかかるだろうし、大勢としては選択肢も増えて選びやすいと思いますね。まだ25歳という若さも大きな魅力です」
カ軍、ド軍相手の試合は調整の場であることは事実だが、MLBのスカウトが来場することも同様。彼ら3人にとっては、アピールの場となる。