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大谷翔平、“天井こすり弾” に観客衝撃!…松井秀喜、ブライアント「東京ドーム」と「飛ばしすぎ」の歴史

5回表のホームラン後、三塁を回った際にポーズを決めた大谷翔平(写真・桑原靖)
3月19日に東京ドームで開催された「MLB開幕東京シリーズ」のロサンゼルス・ドジャース対シカゴ・カブスの第2戦。
5回表1アウト、ランナーなしの場面。カブス2番手のネイト・ピアソンが5球めに投じた99.1マイル(約159キロ)のツーシームを振りぬいた打球は、大きな放物線を描き、フェンス際のファンの手に当たった後、グラウンドに落ちた。
この時点で、ホームランと判定されたが、カブスのグレイグ・カウンセル監督の要求により、リプレー検証がおこなわれ、審判はあらためてホームランと判定した。
「無事にホームランになりましたが、大谷が打った打球が勢いよりも遠くに飛ばず、フェンスギリギリに落ちたことに納得がいかなかったファンが少なくなかったようです。
インターネット上には、ホームランの軌道を追った動画も多数アップされました。動画を観ると、たしかにドームの右中間の天井をこすって、軌道が下の方に変わっているように見えるんです」(スポーツ紙記者)
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Xでも、
《大谷君のホームランなんだけど手動で更にスローにしてみると確かに天井にカスって角度が変わった様にも見える。》
《あの当たりで観客席ギリギリは珍しいと思ってたけど、天井に当たってたのね。》
《大谷さんのホームランが天井に当たってたらしくて笑ってる。大谷さんにとって東京ドームは狭すぎたね。》
といった声が多くあがっている。
念のため “天井こすり” について東京ドームに確認すると、「そのような話が出ていることは承知していますが、公式見解は私どもでは出せないので、主催者に確認してください。(推定飛距離?)それも主催者にお願いします」とのことだった。
東京ドームでは、天井について「特別ルール」が設けられており、《打球が、フェア地域の天井や懸垂物に当たった場合はボールインプレイ。つまり落下した地点または野手が触れた地点でフェアボールかファウルボールか判定される。この打球を地上に落ちる前に野手が捕球すれば、打者はアウト》と公式サイトで説明されている。
また、天井の穴や隙間に挟まって落ちてこなかった場合は《ボールデッド。それがフェア地域内なら打者、走者ともに2個の安全進塁権が与えられる。それがファウル地域ならファウルボールとなる》との裁定だ。
開業38年めを迎える東京ドームでは、これまでにも天井に直撃する “大飛球” が放たれたことがある。
大谷自身も、2016年11月13日におこなわれた侍ジャパン強化試合のオランダ戦で、7回表にライト方向への大飛球を放っていた。このの際は、天井のすき間に入り、前述のように特別ルールで二塁打となった。
「同様に天井のすき間に打球を飛ばしたスラッガーといえば、メジャーリーガーとしても大先輩の松井秀喜さんですね。巨人在籍時代の2002年7月18日の横浜戦で放った打球はライト方向の天井のすき間に入り、これも二塁打になっています。
また、以前は天井の中心部分にスピーカーが吊るされていましたが、この当時は懸垂物に当たった場合はホームランと認定する特別ルールがありました。
これに最初に該当したのは、1990年6月6日の日本ハムファイターズ対近鉄バファローズで、近鉄のラルフ・ブライアント選手が打った打球です。スピーカーに打球を直撃させ、認定ホームランになりましたが、このときは推定飛距離160mだったと言われています」(前出・スポーツ紙記者)
今季の日本プロ野球でも、大谷と同じような豪快な打球を見たいものだ。