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【不起訴から1年】佐野海舟、日本代表復帰報道…弟・航大も初選出で“念願成就”

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記事投稿日:2025.05.24 19:54 最終更新日:2025.05.24 19:54
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
【不起訴から1年】佐野海舟、日本代表復帰報道…弟・航大も初選出で“念願成就”

日本代表に選ばれた佐野海舟(写真・共同通信)

 

 5月23日、日本サッカー協会は2026年北中米W杯アジア最終予選の豪州戦(6月5日パース)、インドネシア戦(同10日、パナスタ)に臨む日本代表発表した。

 

 選ばれし27人の中には、日本のサッカーファンが待ちに待った名前があった。独・ブンデスリーガのマインツ移籍1年めから圧倒的な実力を見せつけ、米『アスレティック』が選ぶ今季のブンデスリーガ・ベストイレブンにも選出されたボランチの佐野海舟だ。

 

 佐野は2024年7月に不同意性交容疑で逮捕されたが、7月29日に釈放され、8月8日には不起訴処分となっていた。ただ、不起訴になったとはいえ、世間の目もあり代表復帰は幾度となく見送られてきた。もはやファンの間では「選ばれることはないかもしれない」といった諦めの雰囲気もあった。

 

 そのなかで今回、1年2カ月ぶりの復帰となった理由を山本昌邦ダイレクターは、次のように語った。

 

 

「1つめは相手の方に対して話し合いをしたことを確認している。2つめは本人が深く反省していること、3つめは不起訴処分という判断が検察よりなされており、刑事事件としては罪に問われず終了していることを考慮しました」

 

 また、森保一監督も佐野と連絡を取り合っていたことを認め、そのうえで「ドイツでプレーしている中、真摯に向き合って、社会に貢献するという強い気持ちを持ってプレーしている。我々としてもまたチームに迎え入れて、社会に貢献する日本代表の一員として戦っていいのではないかという判断をさせていただいた。チームの一員を家族と考えた時に、指導者として選手と向き合う中、1人の人間としてミスを犯した選手をそのまま社会から放任するのか、サッカー界から葬り去るのかということに関しては、再チャレンジする道を家族として与えることの方がいいのではないか」などと話した。

 

 事件を清算しひたむきに努力をすることでチャンスが与えられた佐野。ただ、彼には心の中でずっと気にしていた“存在”がいる。

 

「実弟の航大さんです。弟の航大はオランダ1部のNECナイメヘン所属の中心選手で、中盤ならどこでもこなすユーティリティさが武器で、兄よりも攻撃的です。昨年にはパリ五輪を目指す五輪代表のバックアッププレーヤーにも選出されました。残念ながら、所属チームの主力だったことでチームが代表行きを渋り、結局辞退となりました。ただ、兄の“事件”が同時期にあったため、イメージ的にも影響あったと見られていましたね」(サッカーライター)

 

 兄の立場としては、自分のせいで代表辞退となれば、悔やんでも悔やみきれないことだっただろう。

 

 しかし、2人は“事件後”も歩みを止めることなく、成長し続けた。兄・海舟はブンデスリーガ有数のボランチに成長し、弟・航大はリーグ戦を8位でフィニッシュし、2季連続で一桁順位を達成したチームの中心として活躍した。そんな2人に対し、“サッカーの神様”は粋なプレゼントを用意していた。今回の日本代表に2人は、同時に選出されたのだ。

 

 航大は事務所を通じ、「ライバルでもあり、自分を一番理解してくれる兄、海舟といつか兄弟一緒に日本代表でプレーするという事も、子供の頃からの夢でもありました。このような機会を頂き本当にうれしく思います。自分のできる事を全力で頑張りますので応援よろしくお願いします」と感謝の気持ちを伝えた。

 

 兄弟で揃っての出場となれば非常に珍しいことで、2006年8月16日のアジア杯予選イエメン戦のMF佐藤勇人とFW佐藤寿人以来の快挙となる(佐藤は双子のため史上初のことだった)。

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