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「打点王」鈴木誠也、オールスター選出漏れに米国内でも不満噴出 指摘される「ルールの壁」と「ライバルの力」

7月6日(日本時間7日)カブスの本拠地・シカゴでのカージナルズ戦で25号ソロを放った鈴木誠也(写真・AP/アフロ)
2025年7月6日(日本時間7日)、MLBは15日(同16日)に開催されるオールスター戦(アトランタ)の投手と控え野手を発表した。
注目された日本人選手は、ナ・リーグの先発投手部門でドジャースの山本由伸が初、ア・リーグの先発投手部門でエンゼルスの菊池雄星が2021年以来、4年ぶり2度めの選出を果たした。
ナ・リーグファン投票の1次投票で最多得票を集め、5年連続5度めの先発出場が決まっている大谷翔平とともに、日本人選手は過去最多タイの3選手が選出されたことになる。日本選手の3人選出は2003年(イチロー、松井秀喜、長谷川滋利)、2007年(イチロー、斎藤隆、岡島秀樹)2014年(田中将大、ダルビッシュ有、上原浩治)、2021年(大谷翔平、ダルビッシュ有、菊池雄星)となっている。
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一方で、ナ・リーグの打点王争いでトップを快走し、選出確実と見られていたカブスの鈴木誠也が落選という、信じられない結果が波紋を広げている。Xでも続々と怒りの声が届けられている。
《鈴木誠也はオールスターに選ばれるべきだ!落選はおかしい!!》
《カブス鈴木誠也オールスター落選したのか納得いかないナ・リーグの打点トップだよなぜ選ばれなかったんだろう》
《流石におかしいやろ MLB打点王の鈴木誠也がまさかの落選》
こうした意見は日本だけでなく、現地・米国でも多数、あるという。
「現地でも、鈴木が選ばれなかったことに対し、不満を持つファンや疑問を投げかける専門家は多数います。一方で『スズキはすばらしい成績を残している。選ばれても不思議ではなかった』と言いつつ、『オールスタールールの壁とライバルがすごすぎたための落選』といった見方をする人は多いんです。
大前提として、MLBオールスターは15球団から最低1人は選出するという縛りがあるため、その兼ね合いで選から漏れてしまうこともあるわけです。加えて、ファン投票でナ・リーグの外野陣は3人中2人、ピート・クロウ=アームストロングにカイル・タッカーと、同僚がすでに選ばれてしまっていたわけです。となれば、『外野の選手はほかのチームから選んだほうがいいか』となることは自然の流れでした。
また、外野手部門でライバルとなり、選ばれたジェームズ・ウッド(ナショナルズ)、コービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)、フェルナンド・タティスJr.(パドレス)は、成績面で鈴木に勝るとも劣らない成績を残しているんです。DH部門のカイル・シュワーバー(フィリーズ)も同様です。
出場枠に限りがある以上、誰かが選から漏れなければなりません。それが鈴木だった、ということなんです。けっして鈴木の成績が劣っていたわけでなく、現地での高評価は変わりません」(現地記者)
落選を知った鈴木はその日、いつもと変わらぬプレースタイルで二塁打とホームランを放ち、チームの大勝に貢献。これで25本塁打、77打点となった。それを知ったファンは、Xに
《鈴木誠也さん今現在25本塁打77打点でオールスターまであと6試合 もし30本塁打90打点届いてすげーおもしろい事になってくれないかな ねえ神様》
と投稿。これが多くの日本人ファンの気持ちだろう。