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米国での活躍めざましい日本人女子ゴルファー、国内でも男子と人気逆転で起きてしまった“賞金格差”

2025年6月、LPGAツアー・ダウ選手権で通算16アンダーの6位となった吉田優利(左)と馬場咲希(写真・共同通信)
6月29日(日本時間30日)、LPGAツアー・ダウ選手権最終日がおこなわれ、20アンダーで並んだイム・ジンヒとイ・ソミの韓国ペアが、レクシー・トンプソンとメーガン・カンの米国ペアをプレーオフの末に破り、ツアー初優勝をあげた。日本人トップのコンビは馬場咲希と吉田優利が通算16アンダーで6位だったが、この順位が米国では大きな話題となっている──。
「今季のLPGAツアーで、日本勢は開幕から17試合連続でトップ10入りを果たしていたんです。個人に目を移しても、日本人では竹田麗央(りお)、西郷真央、岩井千怜(ちさと)がそれぞれ1勝していて、西郷のシェブロン選手権はメジャーですからね。男子でアメリカで活躍しているのは、松山英樹ひとりと言っても過言ではありませんが、女子の場合はそれこそ、週替わりで活躍する選手が変わるくらい選手層が厚いですから。一時、LPGAでは韓国勢が圧倒的に強かったんですが、その牙城を日本女子は崩す勢いです」(ゴルフライター)
米国での活躍がめざましい女子ゴルフだが、いい流れは国内でも同様だ。
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「2025年の国内での総試合数は女子ゴルフが37戦、男子ゴルフが24戦と、女子の試合が注目されています。男子プロには人気のスター選手がいないことや、女子ゴルフのほうがスポンサーがつきやすいことが理由でしょう。あとは、以前からファンはスイングなど、いろいろな意味でマネしやすい女子プロを参考にするといわれていますが、その傾向がさらに強くなり、女子ツアーのギャラリー増加に貢献しているようです。男子プロのプレーは、すごすぎて参考にならないと言われていますからね。
ちなみに、今季から国内ツアーに参加している青木香奈子は、開幕時点ですでにスポンサーを9社も抱え、Instagramのフォロワー数も10万人を突破しています。まさに“スター候補”ですよ。こういう部分にも女子ゴルフ人気の片鱗を感じられますね」(同前)
長年、有名選手が人気を博してきたのは男子ゴルフだったが、近年は人気が逆転するような状態となっている。そんな“男女格差”をあらわすような“珍事”がおこったという。
「6月26日から29日に開催された『アース・モンダミンカップ』では、国内女子ツアー最高額の賞金総額3億円、優勝賞金が5400万円。ホールインワン賞も高額で、達成した小野祐夢(ひろむ)には賞金1000万、仁井優花には賞金600万円が贈られました。
その一方で、同時期におこなわれた『ジャパン・プレーヤーズ・チャンピオンシップbyサトウ食品』では、賞金総額は男女を通じて最少の5000万円で、優勝賞金も1000万円でした。ホールインワンを達成した発多ヤマトには、ホールインワン賞として賞金30万円が贈られていました。大会の規模が違うので、比べるのはなかなか難しいですが、男子ゴルフの賞金が少ないのは間違いないでしょうね」
男子ゴルフにもスター選手が再登場すればいいのだが……。