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ドジャース、今季ワースト6連敗で大谷もがっくり…「1点を取る、1点を守る」チーム共通の思いも空回りで “無用のトラブル” が

大谷と並ぶカーショー(ZUMA Press/アフロ)
ドジャースは7月9日(日本時間10日)、敵地ブルワーズ戦で延長10回裏にサヨナラ負けを喫し、今季ワーストの6連敗となった。大谷翔平もがっくりしていることだろう。
通常、MLBではローテーションを最低でも5人揃えて中4日で回していくが、ド軍の投手陣はけが人が続出。今季前半戦の多くは、先発投手が3人しかいない異常事態だった。
それでも、ナ・リーグ西地区で首位に立っていられたのは、一にも二にも打撃陣が打ちまくってきたからだ。
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ところが、この6連敗中は計10点しか取れていない。1試合平均が1.6点では、投手力の弱いド軍は勝てるはずもない。
「いま、打撃陣の疲れがピークにあるということは、チーム内に浸透しています。そのため、『1点を取る、1点を守る』ことを大事にしていくことがチーム内でも確認されているようです。だからこそ、5連敗を喫した8日の試合で “あんなこと” が起きてしまったんです」(現地記者)
1点をリードしていた4回裏1死一、二塁。先発カーショーはボーンに中前に運ばれ、同点に追いつかれた。そのとき、打球を処理した中堅手のアウトマンが遊撃のベッツへゆっくりとボールを返してしまい、その間に一走のチョーリオが悠々と三塁へ。明らかにアウトマンの怠慢プレーだった。
その瞬間、1週間前の7月2日に3000奪三振を達成した“レジェンド左腕”は、両手を広げて「なぜ?」と不満をあらわにするジェスチャーを見せ、“Fワード” を連発。解説席からも「カーショーは、アウトマンが送球した場所に喜んでいませんね」と嘆きの声があがっていた。
《こういうところが、アウトマンが1.5軍なところやなぁ》
《自分に一番厳しいカーショーの怒りを檄と受け止め、アウトマン他若手選手は頑張ってほしい。そしてチームに勝利を》
と怒りの声があれば、
《カーショー何怒ってたんだ?》
とマイナーから上がったばかりのアウトマンを擁護する声もあった。
「アウトマンは、2023年の開幕戦からスタメンに名を連ね、151試合に出場し、打率.248、23本塁打、70打点、16盗塁と活躍しました。そのため、大谷翔平加入後もセンターのレギュラー候補一番手でした。
ところが、開幕から極度の不振に陥り、ほとんどマイナー暮らし。今季もメジャーとマイナーを行ったり来たりで、だからこそあの怠慢プレーを擁護する人たちは、一軍の雰囲気に慣れていないというのが言い分なのでしょう。
もちろん、いただけないプレーであることは確かで、カーショーとしても怒りを見せて喝を入れたかったのでしょう。試合後には首脳陣からも相当注意されたようです。ただ、その効果もなく、ド軍は6連敗となりました」(同)
こんな無用のトラブルのせいで、チーム成績は56勝38敗で勝率.596と、長くキープしていた6割も切ってしまうことに。一時は2位に8ゲーム差をつけていたが、現在は5差までに縮まっている。
ド軍は休養日を1日はさみ、11日(同12日)からは、球宴前の最後のカードとしてナ・リーグ西地区2位で追う宿敵ジャイアンツとの敵地3連戦に臨む。前半戦を締めくくる意味でも、負けられない3連戦だ。