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女子ゴルフ渋野日向子、4戦連続予選落ちの絶不調…肉体改造、コーチ代えも効果ナシで復活への道筋見えず

渋野日向子(写真・アフロ)
2025年LPGAツアーのメジャー大会第4戦「エビアン選手権」が、7月10日からフランスでおこなわれ、日本勢8人が決勝ラウンドに進出した。
一時は吉田優利が優勝争いに絡むなど奮闘を見せたが、最終的には竹田麗央の11位が最高位となり、開幕戦から続いていた日本勢の連続トップ10入り記録は17試合でストップした。記録が途切れたとはいえ、これは日本女子選手が世界に誇れる記録だ。強者だけが出場を許される世界最高峰のLPGAで毎週のように優勝争いに加わり、しかもすでに竹田、西郷真央、岩井千怜が優勝を果たしている。
なかでも、ルーキーとは思えない落ち着いたプレーを見せる竹田は日本人勢トップの6試合でトップ10入りを果たしている。その下には、西郷、山下美夢有が5試合で続いているが、寂しいのは渋野日向子の低調ぶりだ。トップ10入りは、5月29日からの全米女子オープンで7位の、ただの一度だけなのだ。
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渋野といえば、2018年にプロテストに合格すると、ルーキーイヤーの2019年に国内4勝をあげただけでなく、海外初試合となった「AIG全英女子オープン」でも優勝。しかもメジャー優勝となれば、1977年の「全米女子プロ選手権」を制した樋口久子以来、42年ぶり2人めの快挙だった。苦しいときでも常に笑顔を欠かさず、子供たちへのファンサービスも心がける彼女に対し、海外のギャラリーやマスコミは “スマイルシンデレラ” と賞賛の声を贈った。
2022年からはLPGAに本格参戦するため、スイング、肉体の改造に務め、さらなる高みを目指した。だが、ゴルフの世界では、よかれと思ってほんの少しいじったことが最悪の結果を招くことは多々ある。変えたことがことごとく裏目に出て、それならばとコーチまで変えてみた。しかし、復活への道筋は見えなかったようだ。
深刻なのは、安定感に欠けるゴルフに終始していることだ。日本時間7月15日現在、15戦に出場しているが、エビアン選手権を含め4戦連続7度めの予選落ちとなった。決勝ラウンドに進めたとしてもギリギリの結果が多い。
「残念ながら、いまの彼女には “スマイルシンデレラ” と言われたときの面影がいっさいありません。エビアン選手権で予選落ちしたあとも『本当に何も言うことがないような内容ですね。本当にどうしていいのかわからないです』と涙目で語っていたことが印象的でした。『まず休んでしっかりリセットして臨みたい』とのことでしたが、休養したぐらいでは復活は難しいように感じましたね」(ゴルフライター)
Xでも “シブコ” を心配する声は多い。
《何もかもめちゃくちゃで訳分からなくて、超不安な状態なんだろうなぁ。こういう時こそ「コーチ」なんだと思うが…》
《渋野日向子,がんばれ! 壁ドンパターを思い出せ! 何をそんなに怖がってる! 狙い定めたら思い切り打ちなさい》
《メンタルコーチをつけたほうがいい》
《今後、「しばらく休養」や「米ツアー撤退」、「日本に復帰」の声が多く聞かれます。選手の心身の健康が最優先です。再起を目指して、ゆっくりと休んでほしいですね。》
「攻めるパットなど、2019年に出始めたころの強気なプレーが影を潜めているのは確か。いまは、自信をなくしているときなので、自信を取り戻す意味でも、帰国して国内ツアーに専念するのが一つの方法かもしれません」(同)
渋野はどんなに不調でも、メジャー大会となると結果を残してきた不思議な過去がある。7月31日からは今季最後のメジャー「AIG全英女子」が開催される。渋野は歴代女王として1番ティに立っているのか。