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【ミラノ五輪メダル候補たち】吉田雪乃(スピードスケート)“ポスト小平奈緒”のマイブームは編み物と週1のカフェ巡り!

「ケーキ、パフェ、和菓子……。スイーツはなんでも好きです」。吉田にとってお気に入りのカフェは、厳しい練習の合間にひと息つける場所
W杯参戦2年めとなった2024ー2025シーズン、スピードスケートの女子短距離で躍進したのが吉田雪乃。昨年11月のW杯長野大会では500mで初優勝を果たし、続く北京大会でも2連勝を飾った。W杯の同種目での日本勢の優勝は、小平奈緒さん以来。吉田は “ポスト小平” と称され、ミラノ五輪でメダル獲得を期待される。
「昨季、大きく飛躍できたのは確かですが、シーズンを通してベストな状態を維持する難しさも痛感しました」
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中学までは陸上との掛け持ちで、高校入学後にスケート一本に絞ってやってきた。卒業後は地元企業に所属しながら競技を続けてきたが、五輪出場を現実的に意識するようになったのは、ここ1年ほどのことだという。
「スケートを始めた小学生のころは、寒いし、靴擦れすると足が痛いしで、練習にはほとんど行っていなかったんです(笑)。社会人になってから、目標を聞かれたら『五輪でメダルを取ること』とは言っていました。でも、現実的にそれを想像できていたかといえばそうじゃない。それが、少し見えてきたのが昨季だったのかなと思います」
スケートでは負けたくない、と強い意志を窺わせる一方、リンクを一歩離れると22歳の女性らしい一面も見せる。隙間時間には編み物にハマり、オフの日には好きなスイーツを求めてカフェ巡りをしているという。
「編み物はちょっとした待ち時間の暇つぶしにいいかなって。まだ初心者ですが “パクパクモンスター” のキーケースを作りました。スイーツも好きで、レース前でなければ週1くらいでカフェに行ってるかも(笑)」
“ポスト小平” と言われることには、少し抵抗があるという。
「ちょうど小平さんとは入れ替わりで、接点がほとんどなくて。だから、テレビの中のすごい人と比較されてしまい、本当に恐縮しているのですが……。五輪に向けてのプレッシャーですか? もちろんありますが、負荷をかけないとやる気が出ない私にはちょうどいいかなって。出場できれば、最後は笑顔で締めくくれるようなレースにしたいと思っています」
よしだゆきの
2003年1月29日生まれ 岩手県出身 盛岡工業高校時代よりスピードスケートを始める。2024ー2025シーズン女子500mでW杯2勝。ミラノ五輪では500m、1000mの2種目での出場を目指す。寿広所属
取材&文・栗原正夫