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【ミラノ五輪メダル候補たち】山下光&栞(アイスホッケー)インドア派とアウトドア派! “姉妹コンビ”が4年間ぶんの決意表明

現在所属のチーム名にちなんで “ウサギ” のポーズを決めてくれた山下姉妹(写真・金谷千治)
今年2月開催の最終予選を制し、ミラノ五輪日本勢出場決定一番乗りを果たした女子アイスホッケー日本代表「スマイルジャパン」。山下光、栞姉妹は前回の北京大会に続き、2度めとなる姉妹での出場を目指す。
トリノ五輪フィギュアスケート女子で金メダルに輝いた荒川静香さんの演技に感動して、初めてスケートリンクを訪れたのは光が5歳、栞が3歳のとき。そこで、偶然出会ったアイスホッケーに姉妹は熱中したという。
その後、ソチ五輪での日本の活躍を見て本気で五輪を目指す決意を固めた2人は母親を説得し、強豪チームに入団するために、中学生で北海道・苫小牧市へ家族で移住。その熱意が実り、2人は日本代表の座を掴んだ。現在は、大学進学を機に移籍した東京の強豪チーム・SEIBUプリンセスラビッツで、ともに活躍中だ。
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「姉はとっても真面目で、料理でもとても凝ったものを作るし、英語の勉強とかもきっちり進めるんですけれども、なぜか掃除はまったくできない(笑)」と栞が話せば、「妹が掃除好きなので助かっています。私は掃除機はギリギリ扱えるけど、服をそのままにしちゃうとか片づけが全然できない(笑)」と光も笑って応える、仲よしな2人のリラックスタイムは……。
「もともとコーヒーが好きで、最近は自分で淹(い)れることにハマっています。豆によって味が違うので『この豆はちょっと苦みが強いな』とか香りを感じるのも、自分の中でリラックスタイムになっています」(光)
「時間があったら服のお店を見に行くとか、映画も好きなので一人でふらりと映画館に行くこともあります」(栞)
試合前に集中力を高めるルーティンについてもそれぞれ個性が見える。
「Aぇ! Groupが大好きで、グループのライブ映像を見て気持ちを高めていきます。海外などでも移動のバスの中でずっと聞いてます」(光)
という姉とは反対に、妹は女性アイドル推し。
「海外遠征に行く前にはやっぱり『一人カラオケ』です(笑)。自分の中で溜まっているものを声に出してスッキリさせてから合宿に行きます。最近だと超ときめき♡宣伝部とかFRUITS ZIPPER、CUTIE STREETの皆さんの曲を本当になりきる感じで歌って。自分からどんどんテンションを上げていきますね(笑)」(栞)
最後に、ミラノ五輪の “決意表明” を聞いてみると……。
「五輪はやっぱり特別な場所。北京は無観客だったので、ミラノでは応援してくれている方の前で、感謝の気持ちや私の思いをプレーで表現したいです」(光)
「4年間努力した内容をしっかり見せて、成長を実感できる五輪にしたい。各国の選手とも交流して、今後の人生に繋げられるような五輪にできたらと思います」(栞)
やましたひかる
2000年9月23日生まれ 大阪府出身 駒大苫小牧高〜早大を経てSEIBUプリンセスラビッツでプレー。太陽生命保険所属で、同社CMにも出演。
やましたしおり
2002年4月28日生まれ 大阪府出身 苫小牧東高〜早大を経てSEIBUプリンセスラビッツ。現在、長谷工コーポレーション所属で広報担当
写真・金谷千治
取材&文・関谷智紀