スポーツ
巨人・阿部監督 “懲罰采配”の前に自身が退場…“ちぐはぐ”采配で首位・虎の背は遠く

“懲罰交代”で批判が集まっている巨人・阿部監督
現在の阪神の独走を許したいちばんの要因が、2024年のセ・リーグ王者・巨人の低迷だろう。
7月30日の中日戦に勝利し、ようやく勝率が5割に復帰。2位でさえこの成績なのだから、セ・リーグにはいま、貯金のあるチームは阪神しかいないのである。巨人はここまで阪神と18試合戦い、5勝13敗と大きく負け越している。この戦績がそのまま両チームのゲーム差11につながっている。
「岡本和真の大怪我、戸郷翔征の度重なるファーム落ちなど、活躍して当たり前の選手の不在が、いまの成績に反映されているでしょう。抜けた穴を補う選手も出てこず、阿部慎之助監督にとっては大きな誤算になっています」(スポーツ紙巨人担当記者)
関連記事:【巨人】大城卓三 4年ぶりV大手の中で阿部監督から「使いたくなくなっちゃうよね」辛辣評価
もちろん、成績が上がらなければ監督が叩かれるのは必然だ。
「7月17日のヤクルト戦、送りバントでミスをした泉口友汰に対して、阿部監督が『今日は戦力にならないと思った』との理由で泉口をベンチに下げたんです。これが“懲罰交代”だとしてSNSで話題になりました。昨年は厳しさもありながら選手の個性を生かした采配を見せるなど、そんな兆候はなかったのですが……。
原辰徳前監督も、独裁的な采配が目立ったことで『選手は原監督を怖がり、ベンチを見ながらプレーしている』と言われたことがありました。現在の巨人は選手、チームは引き締まっているというより、阿部監督にビビり、まさに『ベンチを見てプレーする』状態に戻ってしまったようです」(スポーツ紙デスク)
期待して獲得したキャベッジ外野手や甲斐拓也捕手らは最初こそ良かったものの、いまや完全な尻すぼみ状態になっている。その上、岡本ら主力選手の離脱など、思い通りにいかないことで心労が重なったのか、阿部監督は7月2日の阪神戦で“ある事件”を起こしていた。
「アウトの判定に藤川監督がリクエストを要求し、検証の結果、判定が覆ったシーンがありました。すると、阿部監督が異議を申し立てたんです。そもそもリクエストに対する異議申し立てはできないのですが、審判員から警告を受けても引き下がらなかったため、阿部監督は退場になりました。翌日、日本野球機構(NPB)が制裁金10万円を課したことを発表しました。要するに、阿部監督は泉口に対して制裁的な懲罰交代をおこなう前に、自身がNPBから制裁を受けたという笑えない話なのです」(専門紙記者)
ちぐはぐさが目立つ今季の巨人を象徴するような一連の“事件”。これでは阪神を追撃しろというのも無理な話だろう。