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【崩れた「勝利の方程式」】不振脱却のためドジャース2投手が選んだ道は「髭バッサリ」効果のほどは?

ブレイク・トライネンと大谷翔平(写真:Imagn/ロイター/アフロ)
ドジャースが9月25日(日本時間9月26日)、敵地でのダイヤモンドバックス戦に8-0と勝利し、ナ・リーグ西地区で4年連続の優勝を決めた。
先発した山本由伸は、6回を4安打7奪三振の好投で12勝めをマーク。さらにシーズン200奪三振も達成した。
メッツ、レッズとともに激しいワイルドカード争いを続けるダイヤモンドバックスのファンから悲鳴が聞こえたのは、4回表のことだった。大谷翔平が低めの変化球をうまくすくい、最後は右腕を目いっぱい伸ばしながら右中間スタンドに叩き込んだ。
【関連記事:ドジャース 高額年俸の「クローザー4投手」離脱の悪夢…中継ぎにも懸念ありで二連覇に“黄色信号”】
4試合ぶりの一発は今季54号2ラン。昨年のキャリアハイと球団記録に並び、打点も101。大台は2年連続3度めの記録となった。
優勝は決めたが、勝率ではナ・リーグ3位となり、まずはワイルドカードで上がってきた相手と戦うこととなる。
「昨年同様、ド軍は投手陣に不安を残してのポストシーズン(PS)となりましたが、状況的にはまったく違います。
昨年は先発投手のコマ不足が深刻で、中継ぎ陣がそれをカバーしましたが、今年はまったくの逆。今年の先発ローテーションは山本を中心に6投手で回していますが、MLBでもトップクラスの先発陣です。ところが中継ぎ、抑えはというと、不安しかありません。
その不安の象徴が、デーブ・ロバーツ監督が “勝利の方程式” として期待したタナー・スコット、ブレイク・トライネン、そしてエバン・フィリップスの3投手です」(現地記者)
デーブ・ロバーツ監督は、今年も昨年同様、クローザーを固定せずにシーズンに入った。本人の調子や相手との相性を考えて起用投手を決めようとしたのだ。
ところが、6月早々、フィリップスがトミー・ジョン手術のために離脱。ほかの2人も揃って大不振と、ロバーツ監督のもくろみはすべて吹っ飛んでしまう。2人は今も不調を引きずっており、PSでは不安しかないという。
「やり玉にあがっているスコットは約26億5000万円、トライネンは16億5000万円と高額年俸のため、現地のファンからは『無駄なお金だった』と批判されています」(同)
実力も実績もある2人だけに、不振脱出のために「やれることはなんでもやる」と追い込まれていたのは間違いない。
最初に行動に移したのはスコットだった。ジャイアンツ戦で痛恨のサヨナラ満塁弾を食らった翌日の9月13日(同14日)、風貌が変わっていた。
スコットといえばスキンヘッドに顔半分を覆う黒々とした髭がトレードマーク。ところが、13日には地肌が見えるくらいに髭をすいていたのだ。もっとも。その効果は現れず、現在はもとの黒々とした髭が顔を覆っているが……。
次はトライネン。直近の7試合で5敗を喫するなど、「出れば逆転負け」の印象がついてしまった。負のイメージを払拭するため、こちらはあご髭をバッサリと落としている。
「トライネンといえば、2014年にナショナルズ入りして以降、アスレチックスでもドジャースでもあご髭がトレードマークでした。剃ってマウンドに上がった9月24日(同25日)のダイヤモンドバックス戦のときは、地元でも驚かれていました」(同)
その効果があったのか、打者一人を打ち取り、勝ち投手にもなっている。「ご利益の効果か?」と、日本でも話題になっている。
《トライネン 顎髭剃って奮起 とりあえず今日はよしとしよう》
《動画見て、あれ?っなったけど、髭剃ったんだな 気合い入れた結果だろう》
なかには
《髭を剃ったトライネン抑える。 髭を剃ろうよスコット。》
との投稿も。MLBで多大な実績を残してきた投手でも、勝つためにはなんでもやる。それだけ追い込まれているということか。