
村上宗隆
阪神の才木浩人、佐藤輝明、巨人の岡本和真、西武の今井達也、高橋光成、そしてヤクルトの村上宗隆など、多くのスター選手がポスティングによるMLB移籍が噂されている。
そのため、今オフは「日本人選手の入札ラッシュになる恐れがある」と言われているほどだ。
ただし、ハッキリと今オフのMLB移籍を宣言しているのは、村上だけ。はたして日本球界最高のスラッガーが選ぶ球団は?
「もともとMLB志向は高く、『目標の選手は大谷翔平』と公言していただけに、ドジャースが本命と見られていました。大谷ほか山本由伸、佐々木朗希と日本人選手が3人も所属していますし、ロスという街も日本文化が溶け込んでいて移籍するならもってこい。
ただ、2023年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が村上の気持ちを変えたようです。村上も自身の飛距離には自信を持っていたようですが、練習や試合で見せた大谷の飛距離は桁違い。周囲には『自信をなくした』と漏らしていたようです。大谷のチームメイトになれば、つねにそのことを気にしなければいけないので、どうやら共闘ではなく、別の道を選ぶのではないかと言われています。
現在、ヤンキース、メッツ、フィリーズ、マリナーズが熱心に彼をスカウティングしているようです。どのチームも名門であり、メッツ以外は今季のポストシーズン(PS)に進出しているだけに、村上も選ぶのが大変でしょう」(スポーツ紙デスク)
ところがここに来て、長らく低迷し、PSとも縁のないチームが獲得に名乗りを挙げるようなのだ。それは、2018シーズンから5年間大谷も所属したエンゼルスだ。
「じつはエンゼルス専門サイト『Halo Hangout』が、今オフの補強で最優先するのは『三塁を守れるムラカミだろう』と報じたんです。エンゼルスの三塁には2019年オフに7年2億4500万ドル(約358億円)の契約を結んだ名手アンソニー・レンドンがいるんですが、ケガが多くて1年を通して満足に働いたことがない。今季などは1試合も出ずに50億円の年俸をもらっているため、ファンからは総スカンです。その穴埋めに村上は最適ですし、日本人観光客を呼ぶ力もあるとエンゼルスは考えています」(現地記者)
そして「この動きを主導するのはペリー・ミナシアンGMです」と続ける。
「彼は2020年に就任してから一度もPSに進出したことがありません。補強でも大ヒットはないし、何よりも大谷を引き留めることができなかった。その力量に不満を持つ関係者やファンは多いんです。
村上の件にしても的確な補強とは言えません。なぜならエンゼルスはローガン・オーハッピー捕手やザカリー・ネト遊撃手、ジョ・アデル外野手といった若手の野手が育ってきているんです。それに比べて投手陣は心もとない。エンゼルスがPS進出を果たすには、一にも二にも投手陣の強化が必要なわけです。むしろ村上を獲りたいのは、大谷を引き留められなかったことで離れて行ったファンを、同じ日本人選手で補いたいという策略が見えます。ミナシアンの契約は2026年までありますが、来季も同じように最下位ならば契約解除は必至です」(同前)
今季は2年連続でア・リーグ西地区最下位に沈み、11年連続でプレーオフ進出を逃したエンゼルス。間違った補強を繰り返すならば、その不名誉な記録はさらに伸びていくことだろう。