
野球日本代表の井端弘和監督(写真・共同通信)
日本野球機構(NPB)は、11月15、16日に東京ドームで開催される侍ジャパン強化試合『ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025日本VS韓国』に臨むメンバー28人を発表した。だが、その“人選”について憶測が飛び交っているようだ──。
10月8日におこなわれた会見の冒頭では、侍ジャパン強化委員会委員長の中村勝彦氏(日本野球機構事務局長)が「シーズン終了直後のため、クライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズの試合が続くなかで、コンディショニング面の不安もあり、今回の招集を見送った選手がいる」と説明。選出には十分な配慮がなされたことを強調した。
また、会見に同席した井端弘和監督は、「韓国戦が国内組の最終選考になるのか」と問われると「そのつもりでいます。(メンバー選考では)二遊間もちょっと多めに呼んでますので、きっちり見極めて、今まで呼んだ選手と交ぜて考えたいと思います」と話した。
ただ、取材した記者は会見内容とコメントに首を傾げているという。
「たしかにCSなどに出る選手、例えば阪神の投打の主力にソフトバンクの近藤健介外野手や周東佑京内野手らについてはコンディション面を理由に選んでいません。その一方で、CSに出場予定の日ハムの伊藤大海投手、横浜DeNAの牧秀悟内野手、巨人の岡本和真内野手や大勢投手らは選ばれている。正直、選考基準がはっきりしない印象です。
しかも、井端監督は『国内組の選考はこれが最後』と言っていますから、今年大活躍した阪神の佐藤輝明内野手、才木浩人投手、村上頌樹投手、ヤクルトの村上宗隆内野手らは、WBCのメンバー入りはすでに当確ということなのでしょう」(スポーツ紙記者)
ただ、WBCを第1回から取材し続けるベテランの野球ライターは、別の見方をする。
「強化試合が行われる11月中旬といえば、来季に新天地を求める選手にとっては、交渉などで大事な時期なんです。それでなくても今オフは、ポスティングによるメジャー移籍を希望する選手が多いと聞いています。村上はヤクルトもポスティング移籍を認めているから当然として、阪神の佐藤、才木、西武の今井達也投手は強化試合のある時期、体を休めるというよりは移籍交渉が忙しくなるということではないでしょうか。逆に選ばれた岡本らは『巨人残留』という見方もできます」
実際にXでは、
《11月の侍ジャパン強化試合に向けてのメンバーでサトテルは招集見送り。 まぁ当確やしな。見極める必要すらないし》
といった声も。ほかにも、
《今回の侍ジャパンシリーズは村上とサトテルが選ばれなかったんだ。2人ともメジャー移籍の確率高いな西武の今井達也も選ばれてないし》
《サトテルが侍ジャパン選出見送りなのってメジャー行くからちゃうよな???》
《侍ジャパン強化試合メンバー、阪神勢少ないな才木佐藤のメジャー挑戦は流石に来年はないかと思ったが、あるかもな でも岡本は選ばれてるな》
との憶測が飛び交っている。
メンバー選考には賛否両論あるが、連覇を目指す選出された侍たちは11月6日から12日まで宮崎で合宿を行い、強化試合に臨む。