
ワールドシリーズ第5戦に敗れたドジャース(写真・アフロ)
ワールドシリーズ(WS)は第5戦を終え、トロント・ブルージェイズがロサンゼルス・ドジャースに3勝2敗と一歩リード。シーズン前の下馬評を覆し、32年ぶり3度めの “世界一” に王手をかけている。
圧倒的有利と言われたド軍が “窮地” を迎えているのは、もちろん理由がある。
「ブレイク・スネル、山本由伸、大谷翔平、タイラー・グラスノーの先発四本柱は安定していますが、湿りがちな打線、相変わらず不安定な中継ぎなど、想定以上に不振な部分があるんです。なかには『この出来で、よく2勝できた』という声もあるほどです」(スポーツ紙記者)
不調続きのドジャースだが、多くの評論家が指摘するのは、ド軍のデーブ・ロバーツ監督の采配ミスだ。
「打撃に関しては、大谷以外、調子を崩している野手がほとんどです。それなのに各打者は球種やコースを絞り込むわけでもなく、初球から振り回すだけ。そのため、内外野へのフライが異常に多くなっています。
短期決戦では1点の重みが増すわけですが、終盤に1点が欲しい場面でも、ロバーツ監督はバントやエンドランなどのサインを出すわけでもなく、自由に打たせるだけ。記者席ではみんながロバーツ監督の采配に首を傾げていますよ。
投手交代でも “迷采配” があまりにも多すぎます。先発が頑張って中盤以降まで好投を続けても、交代した中継ぎ陣が打たれて試合を壊すというのが負けのパターン。WSで3敗したすべての試合が同じパターンでした。
なかでも批判が集まっているのが、アンソニー・バンダ、ブレイク・トライネンの起用です。WSでも打ち込まれているのに、なぜか再登板させ、また打ち込まれる、と同じ過ちを繰り返しています。アメリカでは、《もうトライネンを投げさせるのはやめてくれ》といった投稿がSNSに多数寄せられています」(現地記者)
采配に批判が集まっているロバーツ監督だが、問題なのは「それを本人が自覚していない」ということだ。
「WS第5戦に負けた直後の会見で、打ち込まれているブルペン陣に対し、『もっといい投球をしなければいけない。負けた3試合を振り返ると、走者を背負った場面で崩れたのが響いている。選手たちはもっとやらなければいけない』と苦言を呈しました。
でも、10人以上いるブルペン陣から打たれた投手を選んだのはロバーツ監督なんです。自分が選んだにもかかわらず、打たれれば選手のせい、といった言動が目立っているのです。
大谷に関しても同様で、いいときは『世界一の選手』と絶賛しますが、打てなくなると苦言が出る。でも、アドバイスはしないんです。
ポストシーズンのフィリーズやブルワーズの左投手相手に苦戦していたとき、ロバーツ監督は『このままではWSに勝てない』と言ったことがあるんです。
それに対して大谷は、『逆に言えば、打てば勝てると思ってるのかなと思うので。頑張りたいなと思っています』と、サラッと大人の返答をしたんです。大谷の意地を感じましたね。
苦言が多いのは奮起を促すためかもしれませんが、あまりにも多いようだと、選手の精神状態も心配です」(同)
Xでもロバーツ監督の苦言の多さに反発するファンは多い。
《オーナーは何をやってる 選手に責任転嫁する監督が 世の中にいるか 監督の責任だ》
《いやもう苦言とか言える立場なの?? 少しは我が身を振り返って欲しいわ。 負け試合はほぼほぼロバーツの采配ミスが起因してる。》
ブ軍王手で迎えるWS第6戦は、10月31日(日本時間11月1日)、カナダのトロントでおこなわれる。2連覇は水の泡に消えてしまうのか……。
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