ダルビッシュ有
《2026年は試合で投げることが出来ません。また気持ちよくボールが投げられるようにリハビリ頑張ります》
11月4日(日本時間5日)、サンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有は、2度めのトミー・ジョン(TJ)手術を受けたことを自身のXで報告した。
「今季は右ひじの炎症や痛みから、長く登板することができませんでした。初登板となった7月初旬、全盛期の球速こそありませんでしたが、多彩な変化球と投球術で『さすが』と思わせるピッチングを見せてくれました。7月30日(同31日)には、日本投手最多の日米通算204勝をマーク。今季終了時点で5勝5敗、防御率5.38と、期待されたほどの成績ではありませんでしたが、来季に向けた“リハビリ登板”と思えば期待できる内容でもあったんですが……。ダルビッシュがTJを受けるのは、2015年に続き2度めのこと。復帰予定の2027年は41歳で迎えますので、より慎重なリハビリが求められるでしょう」(現地記者)
ナ・リーグ西地区で、来季こそ「打倒ドジャース」に燃えるパ軍にとって、ローテーションの一角が登板不可となることはあまりにも痛いが、それは侍ジャパンにとっても同じことだ。
「前回のWBCでは、本来の実力を発揮するほどではありませんでしたが、日本代表の投手陣にとって計り知れない貢献をしてくれました。練習中や試合が終わってからもそうでしたが、彼のまわりには自然と代表投手たちの輪ができ、自らの知識を惜しまず教えることで、即席の“ダルビッシュ教室”が何度もできたほど。2026年のWBCで再会できることを切に願っていた、国内の代表選手は多くいました」(スポーツ紙記者)
侍ジャパンにとってはWBC第1回、第2回に次ぐ連覇の期待がかかっているが、“心配な点”は多いとこの記者は続ける。
「前回大会の活躍で日本ファンを虜にしたラース・ヌートバー外野手は、今オフに両踵の手術を受け、WBC出場が絶望視されています。米国や中南米系の選手や戦術をよく理解しているダルビッシュとヌートバーの欠場は、プレー面だけでなく、大きな戦力ダウンになることでしょう。
侍ジャパンの国内組は11月15、16日に韓国との強化試合をおこなう予定ですが、辞退者が続出していることも気になります。今オフは、打者でヤクルトの村上宗隆、巨人の岡本和真、投手で今井達也らはポスティングによるMLB移籍が確実な状況。移籍して間もない選手は、球団の意向でWBCに出ない傾向があります。代表に選ばれて当然の選手の出場が不透明となると、侍ジャパンの井端弘和監督にとっては頭の痛いところでしょうね」
WBC連覇に向け、マイナス要素ばかり目立つ現状だが、「乗り越える手立てがないというわけではない」とスポーツ紙デスクが明かす。
「それは、ダルビッシュを代表入りさせることです。肩書は投手コーチ、特別コーチと、何でもいい。彼がいることによって、選手、とくに投手陣は安心します。技術的、戦術的、スカウティング的にと、教えることははっきり言って、どのコーチやスコアラーよりもある。引き出しは多いわけです。来季はリハビリに専念するわけですが、勝手を知っている人材がいるほうが、好ましいこともあるでしょう」
ファンとしても、いち早く“コーチ”ダルビッシュの姿は見たいはずだが。
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