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大谷翔平「ハワイ別荘裁判」でブチ切れ法廷闘争!書面140通の応酬、弁護士費用は1時間50万円越えに

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記事投稿日:2025.11.15 06:00 最終更新日:2025.11.15 06:59
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
大谷翔平「ハワイ別荘裁判」でブチ切れ法廷闘争!書面140通の応酬、弁護士費用は1時間50万円越えに

野球日本代表「侍ジャパン」に合流した大谷翔平

 

「何から何まで異例です」

 

 驚きを隠さずこう口にするのは、ハワイ弁護士資格を持ち、アメリカで活躍する国際弁護士・吉田大氏だ。彼が語るのは、偉業を成し遂げたばかりの大谷翔平(31)について。ただし、吉田氏が驚くのは大谷の選手としての実力ではなく、プライベートで進行する“泥沼裁判”の実情だった。

 

「現地弁護士の視点からこの裁判の資料を紐解くと、大谷選手の“本気度”がさまざまな形で窺えるのです」(同前)

 

ポストシーズンでは4試合に先発登板して2勝1敗、打者としても8本塁打と活躍。ドジャースを初のワールドシリーズ連覇に導いた大谷。11月14日に発表されるナショナル・リーグのシーズンMVPの受賞が有力視されている。

 

 そんな大谷が抱えるトラブルが、今年8月に一斉に報じられた「ハワイ別荘裁判」だ。社会部記者が語る。

 

「ことの発端は2022年に遡ります。ハワイ州ハワイ島で計画された2億4000万ドル(約350億円)規模の高級別荘地の開発プロジェクト。現地の不動産デベロッパー2人が、大手不動産開発会社『キングスバーン・リアルティ・キャピタル(以下、キングスバーン社)』と共同でこの計画を進めていました。大谷選手はこの年、同開発の広告契約を締結しており、昨年には自らこの別荘の最初の購入者となりました」

 

 しかし今年になって、状況は一変する。

 

「8月、現地デベロッパーらが原告になり、『大谷選手の代理人バレロ氏が、不当な圧力をかけて私たちをプロジェクトから排除した』として、大谷選手本人とバレロ氏を相手取り、損害賠償請求訴訟を起こしたのです」(同前)

 

 原告と大谷選手の間では、写真の使用についてトラブルが起きていたという。

 

 今年2月、この別荘の公式サイト上で、リゾートの着工式の様子が公開された。そこには、笑顔で式典に臨む大谷と妻の真美子さん、そして愛犬のデコピンの家族写真が掲載されていたのだが……。

 

「大谷夫妻はオレンジ色を基調としたハワイらしいレイを首から下げており、和やかな様子でした。ところが写真公開の翌日から、次々とその写真が削除されたのです。これは、妊娠中の真美子さんの様子を無断で公開されたことに大谷選手が激怒したことが原因だ、といわれています」(同前)

 

 事実、今回の裁判で大谷側は、「大谷の名前や写真などを不動産のプロモーション契約から逸脱して、不正使用された」と主張している。

 

「これに対し原告は『事前に写真使用の承諾を得ていた。大谷氏側は後から不正使用と主張した』と反論しており、これが裁判の発端になったとみてよさそうです。原告らは、こうしたトラブルの後に同開発から外されたと主張。『バレロ氏がキングスバーン社に対し、原告をプロジェクトから外さなければ、大谷氏の名前で報復訴訟を起こすと警告した』というのです」(同前)

 

 原告はハワイ別荘の開発プロジェクトからの「排除」の責任を大谷らに求め、訴訟を起こしたというわけだ。提訴から3カ月。この裁判の行方は、現在さらに泥沼化しているという。

 

 アメリカでは原則として、訴訟の裁判資料が公開される。大谷が被告となった本件も例外ではない。前出の吉田氏が“異例”の内幕を解説する。

 

「たとえば、代理人弁護士の陣容です。双方がハワイ州の弁護士に加えて、原告はニューヨークの弁護士を2人、大谷選手側はロサンゼルスとシアトルから1人ずつ、弁護士を呼んでいるのです」(吉田氏、以下同)

 

 州外から訴訟に参加している弁護士らは、たんなる“アドバイザー”ではない。

 

「むしろ、現地の弁護士だけでは手に負えない大型案件だとして、この訴訟の大戦力として委任されている可能性があります。というのも、今回担当している州外の弁護士は、双方とも1時間の稼働に対して20万円近くの費用がかかるエリートたち。ハワイでもっとも高いとされる弁護士でも10万円もしません。大谷選手側が出す裁判費用は、1時間当たり50万円程度になるでしょう。原告・被告共にかなり攻撃的になっており、半端に和解するつもりはないと見えます」

 

 吉田氏が「熾烈な裁判だ」と考える理由は、莫大な弁護士費用だけではない。

 

「通常では考えられない数の書面が登録されているのです。11月7日時点で、裁判所に登録されている書面は、事務的なものも含めて140通にも及びます。通常、この段階で登場する書類は多くても30通ほどですから、いかに双方がアグレッシブな応酬をしているかが見て取れます」

 

 では、その書面の中身とはどのようなものなのか。

 

「現在は、まだ裁判が始まってすらいない状況です。大谷選手側は本格的な審理が始まる前に『これは裁判するに値しない案件だ』と、裁判所に訴え却下の申立てをおこなっています。提出された書面には、今回の提訴が法的根拠が欠如しているにもかかわらず相手への嫌がらせでおこなう『スラップ訴訟』に当たる可能性を指摘するものも含まれています。大谷選手側はあらゆる手を使って、訴え却下を図っていると見えます」

 

 もっとも、主張や証拠を含む書類はおよそ50通。それぞれが頻繁に修正・追加を繰り返しているため、改訂された版を含めると登録件数が140通にも膨らんでいる、という構図だ。

 

「書類を高頻度で更新しているのは、互いに相手への“攻め筋”を増やして手抜かりなく攻撃している、ということでしょう。ただ肝心の書類の中身ですが、セレブリティの裁判書面ですから、プライバシーに関わるところはほとんど黒塗りで消されていて、重要な部分は読めません」

 

 だが、その「黒塗り」の多さから、大谷側の“ブチ切れ”度合いが読み解けるという。

 

「大谷選手がここまでするのは、今後のビジネス契約で同じことが起きないようにするために、『出来得る対策はなんでもする』という姿勢の表われに見えます」

 

 つまり、真美子さんとデコピンの写真を勝手に使われたことについて、大谷自身が相当怒っているのだ。今後、裁判はどのように進んでいくのか。

 

「裁判所が訴え却下をするかどうかの判断を下すまで、まだしばらく時間がかかります。仮に裁判になったとしても審議が始まるのは、早くても来年の夏以降。大谷選手側としては、原告が自ら請求を取り下げるか、あるいは裁判所が『訴訟として成立しない』として訴えを却下する――そのいずれかの形での決着を望んでいる可能性もあります。もし裁判が本格的に始まれば、数年に及び、訴訟費用も莫大になる可能性が高いですから。」(同前)

 

 球団史上初のV2を果たしたばかりの大谷。勝利の影で、もうひとつの長い闘いが始まっている。

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