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サッカー日本代表、期待された“GK王国”化に黄信号…鈴木彩艶は骨折、注目される日独ハーフ“ブレーメン守護神”の選択

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記事投稿日:2025.11.14 19:45 最終更新日:2025.11.14 19:50
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
サッカー日本代表、期待された“GK王国”化に黄信号…鈴木彩艶は骨折、注目される日独ハーフ“ブレーメン守護神”の選択

左手骨折が報じられた鈴木彩艶(写真・桑原 靖)

 

「W杯で狙うは優勝!」

 

 2026年北中米W杯におけるサムライブルーの目標は、この一点に尽きる。

 

日本代表のこれまでのW杯における最高成績は、2002年日韓共催大会、2010年、2018年、2022年のベスト16です。それがいきなり優勝とは『ずいぶん高い目標を掲げたものだ』と、否定的な意見が多かったことは事実です。ですが、主力の多くが世界5大リーグの強豪チームに所属し、しかもレギュラーとして活躍することから、『もしかしたら』という機運になってきました。強豪国に対して対等に戦える試合も多くなってきました。

 

 しかも、これまでの日本代表で最大のウィークポイントだったGKが、むしろストロングポイントになったことも、大きな後押しになっています」(サッカーライター)

 

 そのGKが、イタリア・セリエAのパルマで活躍する鈴木彩艶(ざいおん)であることは、いまさら説明は不要だろう。代表デビューとなった当初こそ、やや粗削りなプレーが目立ったが、これまで何人もの名GKを輩出した“守備を美徳とする国”で揉まれた結果、世界のビッグクラブが一目置く存在となっている。

 

 身長190cmと、日本が熱望した大型GKでありながら反射神経は鋭く、セービング能力も高い。さらに、足元の技術がしっかりしており、近代的GKの要素も持ち合わせているといえる。

 

 日本のGKが注目される理由はもうひとつあると、前出のサッカーライターは続ける。

 

「それが、ドイツのヴェルダー・ブレーメンに所属するGKミオ・バックハウスの存在です。父はドイツ人で母が日本人の彼は、日本名が長田澪。川崎フロンターレ下部組織の出身で、14歳でドイツに戻りました。U-15ドイツ代表を皮切りに、各世代のドイツ代表に名を連ねるなど、“GK王国”のドイツでも期待されている若手です。身長も鈴木を上回る194cm。本人も『日本代表には興味がある』と何度もコメントしてきたので、もしフル代表で日本を選んだら、鈴木と長田というアジア版“GK王国”ができ上がります」

 

 ところがいま、少々、雲行きが変わってきた。

 

「長田は、日本サッカー界のレジェンドである奥寺康彦さんも所属していた名門・ブレーメンで正GKとなっています。経験が重視されるこのポジションで、21歳での正GKはブンデスリーガ最年少。それだけ期待されているのと同時に、本人もレギュラーを守り抜くために『毎日が必死です』と、地元の取材に答えています。

 

 また、代表で日本とドイツのどちらを選ぶかについては、まだ明言していません。ただ、日本代表を選択した場合、試合のたびに長距離移動を強いられるわけで、ブレーメンのレギュラーポジションを守るためには、『現時点で日本代表に入ることは、現実的ではないかもしれない』と、ややトーンが下がっています」(専門誌記者)

 

 となれば、鈴木&長田コンビの夢は崩れることになる。

 

 さらに、ファンにショックを与えるニュースが飛び込んできたのは、11月8日のことだった。鈴木がミラン戦で相手選手と接触し、左手中指と舟状骨を骨折し、全治3カ月の重傷を負ったのだ。現在は手術も成功し、リハビリに入っているが、11月の日本代表の活動には不参加になってしまった。

 

“GK王国”が一転、正GK探しに追われることになるかもしれない。

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