長嶋茂雄さん「お別れの会」の大祭壇(写真・スポーツ報知/アフロ)
日本プロ野球の発展のために多大な貢献を果たした“ミスタープロ野球”こと、長嶋茂雄さんの『お別れの会』が、11月21日、東京ドームで執りおこなわれた。
2025年6月3日、肺炎のため89歳で亡くなったが、現役時代から監督、そして巨人軍終身名誉監督時代も底抜けに明るかった性格どおり、『お別れ会』の会場も、華やかなものだった。
監督時代、もっとも愛したという東京ドームの大型ビジョンの手前に備えられた、大型の祭壇には、長嶋さんの象徴でもあったヒマワリほか、明るい色の花が「背番号3」にちなんで3万3333本飾られていた。
「祭壇は巨人軍カラーでもあるオレンジと、長嶋さん=太陽をイメージした華やかな色の花で飾られていました。しかも、祭壇の幅は約50mで国内最大級の規模ということです。
遺影には、2021年に文化勲章を受章した際の笑顔の写真が使われていました。ほかにも、現役時代に使っていた野球用具などが展示され、『お別れ会』というより、野球関係者の『笑顔で送り出しましょう』という強い思いが見え、長嶋さんらしいものだったと思います」(スポーツ紙デスク)
当日は「関係者の部」と「一般の部」に分かれて開催され、あわせて約3万2400人が来場した。
午前中の「関係者の部」では、巨人軍の阿部慎之助監督以下、今季をもって海を渡る岡本和真ら現役の選手たちも参加。さらに、巨人OBでは現役時代、長く苦楽をともにした戦友であり、ライバルでもあった現・ソフトバンク会長の王貞治氏をはじめ、愛弟子の松井秀喜氏ら、主要メンバーが顔をそろえた。
また、俳優の北大路欣也、菅義偉(よしひで)元首相、初代Jリーグチェアマンの川淵三郎氏、サッカー日本代表の森保一監督など、多岐にわたる分野からの出席者が詰めかけ、その数はおよそ9600人に及んだという。
さらに、高市早苗首相、2025年に日米で野球殿堂入りしたイチロー氏、米大リーグ・ドジャースの大谷翔平からからのビデオメッセージが寄せられた。
あらためて長嶋さんの偉大さを知ることとなったが、前出のスポーツ紙デスクは「ある“2人”の出欠が注目されていた」と語る。
「まずは、10月28日に巨人軍の退団が発表された桑田真澄・前2軍監督です。今季、桑田氏は2軍で圧倒的な成績を誇り、イースタンリーグ優勝を果たしました。また、2軍から送り出した泉口(いずぐち)友汰選手は、1軍で.301を打ち、打率部門では2位と躍進しました。桑田氏は、育てながら勝つことを実践したわけです。
ところが、巨人は桑田氏にフロント入りをすすめたため、退団となりました。結果を出しているにもかかわらず“職場異動”を言われたわけですから、桑田氏としては解任されたと思っているはずです。それでも、恩のある長嶋さんの会は別とばかり、出席しています。
もうひとりは、長嶋さんの長男である一茂さんでした。これまでもお父さんをめぐる商標登録や肖像権のトラブルがあり、親子関係は悪化したといわれてきました。一茂さんもテレビ番組で『父とは10年以上、絶縁状態にあった』と告白していたほどです。
しかし、6月に長嶋さんが亡くなったときは一茂さんが病室で看取っていますし、自宅で棺の搬入を見守ってもいました。なので、今回は出席するとみられていたのですが、各社ともその姿は確認できませんでした」
“確執”の根は深そうだ。
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