
「2027年W杯オーストラリア大会」の組み合わせ抽選会を受けて会見した日本代表のエディー・ジョーンズHC
12月3日、「2027年男子ラグビーワールドカップ」の組み合わせ抽選会が開催国のオーストラリアでおこなわれ、日本(世界ランク12位)はプールEに入った。同組には、フランス(同5位)、アメリカ(16位)、サモア(19位)が入った。
ラグビーW杯は、今大会から4チーム増え、計24チームが参加となる。1次リーグは、6つのプール(A~F)に分けられる。決勝トーナメントは、各プールの上位2チーム(計12チーム)と、各プール3位のなかで成績上位(計4チーム)を合わせて16チームとなる。
日本が決勝トーナメントに進出する可能性はどうだろうか。
「十分に可能性はあります。確かに、フランスには1分13敗と過去一度も勝てていませんし、アメリカには12勝13敗1分けと負け越し。サモアにも7勝12敗と、3チームのどこにも勝ち越していません。
ただ、アメリカには2015年W杯で勝利してからは4連勝中。サモアには過去11年で5勝1敗。W杯での対戦となると、過去3大会連続で対戦して3連勝と、むしろ近年は “相性がいい” 相手と言えます。
フランスに勝つことは容易ではありませんが、アメリカとサモアに苦手意識は少なく、自信を持って臨めるでしょう。フランスに負けたとしても、残り2勝すれば2位通過は見えてきます。過去のどの大会よりも、決勝トーナメント進出の可能性は高いと思います」(ラグビーライター)
前回大会では、イングランドとアルゼンチンと同組、つまり “死の組” から逃れられなかった日本代表だが、今回は “死の組” を回避したということになる。その要因となったのは11月22日におこなわれたジョージア戦だ。
「対戦時の世界ランキングでは、日本が13位でジョージアが11位。日本が勝てば、世界ランキングでジョージアを逆転して12位となる。もしそうなると、バンド2(世界ランキング7~12位)となり、“死の組” の回避につながります。
試合はペナルティゴールを取り合うも、ロースコアの戦いが続き、前半は日本がやや優勢に試合を進め、16-6で折り返しました。しかし、後半はジョージアペースで、終盤に差しかかった37分には22-23とリードを奪われる展開に。
追い込まれた日本代表でしたが、フィフティーン全員でプレッシャーをかけ続け、試合終了間際にスタンドオフ・李承信のペナルティゴールで逆転。25-23で僅差の勝利をものにしました。
この結果、日本は世界ランキング12位となり、ジョージアは13位に。わずか2点差がバント2とバンド3の違いになったのです」(同)
日本にとって都合のいい組み合わせとなったわけだが、そうなると過去最高のベスト8の壁を破りたい。
「もしフランスを抑えて1位突破となれば、対戦相手はD組の2位でスコットランドが有力。過去の戦績は日本の2勝12敗ですが、勝てる可能性はあります。
実力どおり2位突破となれば、A組の2位で “地元” オーストラリアが対戦相手に予想されます。これまで0勝7敗と日本は一度も勝てていませんが、今年10月に対戦した際には、15-19での惜敗でした。
対戦となれば、地元ファンの “援護射撃” があることは確実ですが、直近の対戦経験があるだけに、選手にとってはオーストラリアのほうが戦いやすいかもしれません。
確かに、スコットランドもオーストラリアも強豪ですが、南アフリカやニュージーランドのように圧倒的な力の差はありませんから、ベスト8の可能性はあると思いますね。
ただ、3位突破となればプールE以外の1位通過国との対戦となりますから、そこは避けたいところです」(同)
開幕となる10月のオーストラリアは、30℃以上の高温多湿や冬を十分に感じさせる地域もあり、コンディショニングが重要な鍵となる。日本代表を率いるエディー・ジョーンズHCは、オーストラリア出身。悲願であるベスト8の壁を越えるため、彼の知識と経験が必須となる。
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