
クリスティアーノ・ロナウド(写真・アフロ)
12月6日、「FIFAワールドカップ2026」の組み合わせ抽選会が、米ワシントンでおこなわれ、クリスティアーノ・ロナウド率いるポルトガル代表はグループKに入った。
アルゼンチン代表のリオネル・メッシとともに、前人未到の大記録となるW杯6大会連続出場を目指していたロナウド。W杯予選にも、ポルトガル代表のエースとして予選に出場を続けていた。
そんな彼に“事件”が起こったのは、2025年11月13日(日本時間14日)におこなわれた欧州予選のアイルランド戦でのことだった。
完全アウェーのなかおこなわれた一戦は、アイルランドがホームの利を生かして2-0とリード。そして59分、ポルトガルが相手ボックス内に入り込むと、アイルランドのDFオシェイがロナウドのユニホームの背中をつかむ。これを嫌って振りほどこうとすると、オシェイはすかさず倒れ込んだ。主審はロナウドによるひじ打ちと認め、イエローカードを提示した。そして、VARの介入により、イエローカードではなく、さらに重い一発退場のレッドカードが高く掲げられた。
「自チームの戦術がうまく機能せず、イライラが募ったのかもしれません。ふだんのロナウドなら、反則に対してもそこまで敏感に反応しないんですが、このときばかりは違いました。振りほどくためとはいえ、ひじを出していますから、退場は当然です」(スポーツ紙記者)
FIFA(国際サッカー連盟)が認定する男子選手における国際Aマッチの最多出場数は、ロナウドの226試合だが、その輝かしいキャリアで退場は今回が初めてのことだった。
「FIFAは相手選手に対するひじ打ち、パンチ、蹴り、唾吐きなどには厳しく懲罰を与えることを決めていて、最低でも3試合の出場停止が科せられるのが一般的です。もちろん、ロナウドも例外ではありません。ポルトガルは、アイルランド戦の後に予選を1試合残していたため、これにW杯本大会の2戦が加味された、3試合の出場停止とみられていました」(同前)
実際、11月25日(同26日)、FIFAは、ロナウドに対し3試合の出場停止処分を決定した。ところが「懲戒規則第27条に基づき、残りの2試合の出場停止処分は1年間の執行猶予期間とする」と、追加の発表をしたのである。これにより、W杯までの執行猶予期間中に同様の反則を犯さない限り、本大会の初戦から出られることとなった。
「ロナウドのサッカー選手としての貢献度ははかり知れませんし、ユニホームを脱いだときの社会への貢献度も同様です。ロナウドは年に2回ほど献血をおこない、そのためには好ましくないとされるタトゥーを入れていません。こうしたイメージも後押しして、今回の“大甘裁定”となったと言われても仕方がないでしょう。
たしかに“スター選手”であるロナウドの出場停止は、FIFAにとってはとてつもない痛手となるはずで、41歳の彼が多くの時間、プレーすれば、それだけでサッカーの価値が上がるとさえ言われていますから。とはいえ、各国のメディアから『FIFAは彼に忖度している』といった声が多く出ていることも事実です」(サッカーライター)
とくに、グループKで同組となったコロンビア、ウズベキスタン、大陸間プレーオフ枠のチームは、この裁定をどう受け止めるのだろうか。
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