
ドジャースに移籍したエドウィン・ディアス(写真:AP/アフロ)
2026年が幕を開け、MLBのFA選手たちのなかでも、スターと呼ばれる選手たちの去就が次々に決まり始めた。
レッドソックスからFAとなったアレックス・ブレグマン内野手がシカゴ・カブスと5年総額1億7500万ドル(約277億円)で契約したのを皮切りに、野手でナンバーワンの評価を得ていたカイル・タッカー外野手がロサンゼルス・ドジャースと契約した。
驚かされたのは、その契約内容だ。ド軍が提示したのは4年総額で2億4000万ドル(約372億円)。年俸に直すと単純計算で90億円を超える。これは大谷翔平の10年総額7億ドル(約1105億円)に次ぐもので、「そこまでの価値があるのか?」とアメリカでは議論に発展しているという。
現地記者は、「今オフの契約には、新たな2つの流れがある」と語る。
「まずあげられるのが、年俸総額は年々増加の傾向にありますが、契約年数は短くなっていることです。ブレグマンにしてもタッカーにしても5年と4年ですからね。これは各球団が長期契約に慎重になっているということです。
これまでは30歳前後でも5年以上の長い契約をすることも多かったんですが、そのほとんどが年齢を重ねるごとに成績が落ちてくる。最後はとても年俸に見合った活躍を見せることができず、“不良債権” のレッテルを張られる選手が多かったのです。
今オフ、ロサンゼルス・エンゼルスから解約解除を宣告されたアンソニー・レンドンが最たる例でしょう。
彼は2019年12月に7年2億4500万ドル(約382億円)の契約を結びましたが、2年め以降は故障続きで年間60試合を越えたシーズンは一度もありません。しかも、2025年は股関節の手術のために全休している。そのため、エ軍は残り1年3800万ドル(約59億円)をバイアウト(解約)することで合意し、退団が決定しました。
これを各球団ともに教訓とし、よほどの若い選手でなければ5年以上の長期契約を結ばないようにしているようです」
もう一つは、「ドジャースの躍進とヤンキースの停滞」だという。
「西の雄であるドジャースは、2025年12月早々、ニューヨーク・メッツからFAとなっていたエドウィン・ディアス投手と3年総額6900万ドル(約103億5000万円)で契約しました。彼はまだ31歳ですが、3年と短い契約期間です。
これでド軍最大のウィークポイントである “守護神” の獲得に成功すると、FAでもっとも注目されていたタッカーまで獲得したわけです。ほかにもユーティリティ系の選手を数人獲得していて、3連覇へ向けての補強は『順調すぎる』と言われています。
一方、人気も実績もある東の雄・ヤンキースはというと、ことごとく大物獲りに失敗しています。タッカーはド軍に獲られ、もう一人の大物内野手である、ボー・ビシェットもニューヨーク・メッツに獲られてしまいました(彼も契約期間は3年と短く、総額1億2600万ドル=約199億800万円)。
また、ヤ軍からFAとなっているコディ・ベリンジャーとの交渉も進展はなく、もし移籍となれば首脳陣への風当たりは、さらに厳しくなるでしょう。
すでにヤ軍のハル・スタインブレーナー氏とブライアン・キャッシュマンGMには批判が集中しています。なにしろ、補強で負けた相手がMLB人気を二分するド軍と、同じニューヨークを本拠地とするメ軍ですからね。2人に、今後さらに大ブーイングが寄せられても、不思議ではありません。
ワールドシリーズ制覇はMLB断トツの27回ですが、直近の優勝となれば、2009年まで遡らなければいけません。2025年もディビジョンシリーズで早期敗退。ファンは、今オフの補強に期待していたのは間違いありません。
しかし、このままでは、大谷に匹敵する活躍を見せるアーロン・ジャッジ外野手は、一度もワールドシリーズを制覇することなく、キャリアを終えてしまう可能性さえあります」(前出・現地記者)
かつて、あまりの強さに「くたばれヤンキース」とまで言われたが、その面影はもうどこにもない。
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