
2025年11月18日、日本代表100試合めを白星で締めくくった森保一監督(写真・桑原 靖)
サッカー日本代表がW杯の予選に初めて挑んだのは、1954年スイス大会から。以降、まだ高かった “アジアの壁” に何度も跳ね返され、初出場に漕ぎつけたのは1998年フランス大会だった。
1991年にプロ化が決まり、さらに若年層の強化によってアジアの強豪となった日本は、フランス大会から今回の北中米大会まで8大会連続で出場権を得てきた。
W杯は多くのサッカー選手にとって夢の大会だけに、メンバーに入る戦いは熾烈を極める。ゆえに、これまで多くの大会でメンバー選出のサプライズが起こっている。
初出場だった1998年のフランス大会では、日本サッカーの象徴だったFWの三浦知良が土壇場でメンバー外に。逆に驚きをもって迎え入れられたのが、当時18歳のMF・小野伸二のメンバー入りだった。
自国開催となった2002年の日韓共催大会でも、中盤の中心だったMFの中村俊輔が外され、それまでのテストマッチにほとんど出ていなかったDFの秋田豊とFWの中山雅史が “ベテラン枠” で選出されることに。
2006年ドイツ大会では、予選やテストマッチでエースとして活躍していたFWの久保竜彦が慢性的な膝や腰の痛みによるコンディション悪化で外され、代わりにFWの巻誠一郎がサプライズ選出。
2010年南アフリカ大会では小野伸二、MFの小笠原満男と長く代表を支えてきた主力が落選し、時代の移り変わりを予感させた。
2014年ブラジル大会では、2年以上代表の試合に出ていなかったFWの大久保嘉人が驚きの選出となった。
2018年ロシア大会では、予選で大活躍し、本大会出場を決定づけるゴールをあげたMFの井手口陽介がまさかの落選。ただし、日本サポーターがをもっとも驚いたのは、大会直前にヴァイッド・ハリルホジッチ監督が解任されたことだろう。
そして、前回のカタール大会ではエースFWの大迫勇也が外され、左SBのレギュラー候補だった中山雄太は、右アキレス腱損傷で無念の選出外となった。
このように、いずれのW杯でも “まさか” の事態はあった。では、2026年の北中米大会ではどうか。森保一監督が、この件について注目の発言をおこなった。2月7日、特別大会「J1百年構想リーグ」のFC東京対浦和戦を視察し、日本テレビ系列の中継にゲスト出演したときだった。
ハーフタイムの一問一答コーナーで、元日本代表の柿谷曜一朗氏から「サプライズでの選手選考は」と質問があった。すると、森保監督は「あります」と即答。「理由は2つあります」と、次のように説明した。
「W杯予選が終わったあと、本大会まで約1年あります。そこで実力差や序列が変わっていくことは十分にあります。また、チーム作りのなかで、ベテランが必要だ、若手が必要だと、そこでこれまで呼ばれていなかった選手が招集されることはあり得ます」
この発言は、メンバー選考の当落線上にいる選手にとって大きな励みになることは間違いない。では、いったい誰が外れ、誰が入るのか、“隠し玉” についてサッカーライターはこう話す。
「残念ながら、現在の日本代表は毎月のように誰かしらケガをし、“野戦病院” となっていますから、新しい選手を呼ぶしかない状況にあります。
なかでも深刻なのは、森保ジャパンとなって最多69試合に出場して25得点を記録している南野拓実(モナコ)のケガでしょう。左膝前十字靭帯断裂という大ケガのため、本大会は絶望視されています。
南野は替えの利かない選手だっただけに、ほかの選手の起用が少なかった。そのため、テストをあまりしてこなかったのです。
となれば、大胆な選手起用しかない。とくにドイツ・ブンデスリーガのチームに所属する2人は試したい選手の筆頭です。フライブルクの躍進を支えるMF・鈴木唯人は南野と同じポジションで、年齢も24歳と、いま一番乗っている選手でしょう。
慶応大を休学してオランダに渡って結果を出すと、VfLヴォルフスブルクに引き抜かれた20歳のFW・塩貝健人も面白い存在です。
またFWの候補としては、ベルギー1部・シント=トロイデンVV所属の後藤啓介は20歳ながら身長191センチと、これまでの日本人選手にない高さという特長を持ち、リーグ戦で得点を量産しています。
3人はいずれも若く、W杯という大舞台で大化けする可能性があります。
一方で、ベテランの選出としては、前回大会にも出場したDF・吉田麻也も注目です。カタール大会後は一度も選ばれておらず、年齢も37歳ですが、それほどプレーは衰えていない。また、MLSのロサンゼルス・ギャラクシー所属なので、アメリカのことは熟知しています。試合に出場するだけでなく、ベンチにいるだけでも大きな戦力になります」
確実と言われた選手が落ち、まさかの選手が入ることは、振り返っても数多くあった。時代は繰り返されるかーー。
![Smart FLASH[光文社週刊誌]](https://smart-flash.jp/wp-content/themes/original/img/common/logo.png)







