2026年2月8日、フィギュアスケート団体で銀メダルを獲得した日本代表(写真・JMPA)
開幕から約1週間が経過したミラノ・コルティナ冬季オリンピック。スノーボード・ビッグエアでの木村葵来と村瀬心椛の金メダルをはじめ、2月13日(日本時間)現在、10個のメダル獲得という“嬉しいニュース”が日本に届いている。そんななか、フィギュアスケートで“深刻な問題”が発生しているようだ──。
日本代表がフィギュア団体で銀メダルを獲得した2月8日、最終種目終了後におこなわれた表彰台で“事件”は起きた。
自身もフィギュアスケートの経験があるスポーツライターの野口美惠氏が状況を解説する。
「表彰台の表面がラバーや厚めの布などで保護されていなかったため、選手たちのスケート靴のブレード(刃)が傷ついてしまったんです。実際、日本代表の選手たちは表彰台に乗る前から不審がっていました。エースの鍵山優真は翌日『(ギザギザした)素材が大丈夫かと不安だった。表彰台から降りたら刃こぼれしている感覚があった』と当時の心境を明かしていました。
フィギュアスケートの通常の試合は、国際スケート連盟(ISU)がすべて運営するため、表彰台に保護剤を貼るのは当たり前。ただ、今回はオリンピックの大会組織委員会が運営していたため、不測の事態が起きてしまいました。日本スケート連盟は日本オリンピック委員会(JOC)を通じて、大会組織委員会に抗議。正式に謝罪を受けていました」
選手にとってスケート靴のブレードは、侍の刀に例えらえれるほど大切なものだと言われるが、実際に彼らの反応はどうだったのだろうか。
「佐藤駿は、9日の練習後に『(スケートリンクに)降りた直後に横滑りする感覚があった』と不安を滲ませていましたが、本人のコーチである日下匡力先生がすぐに専門の機械で研ぎ、そのあと砥石で手直しもしたそうです。ただ、普段は試合の10日~2週間前にブレードを研ぎ、滑りこんで慣らしてから試合を迎えるため、今回がイレギュラーなのは変わりありません。10日のサブリンクの練習では、ブレードを気にする素振りで、練習後には『いつもと乗っている感覚がちょっと違った。少し難しくなってしまったけど、しっかりと調整していく』とコメントを残していました。
同じく、団体に出場していた木原龍一は、スペアの靴を履いていたため事なきを得たそうです。ただ、鍵山、三浦璃来、坂本花織のブレードはボロボロになったそうで、佐藤同様、日下先生が研ぎなおしてくれました。鍵山はその出来栄えに満足していたようで、10日には『いつも通りの練習ができた。ストレスなく試合に挑めそう』と自信を持っていました」(同前)
これらの“刃こぼれ騒動”の影響は日本代表だけではない。日本との熱戦を演じ、金メダルを獲得したアメリカ代表もそうだ。
「アメリカ代表は表彰台の表面に違和感を覚えず、全員で手を繋いで一気に跳び乗ってしまいました。刃こぼれは“エース”のイリア・マリニンにとっても想定外だったようで、10日の男子シングル・ショートプログラム後には『一旦、ブレードを研いで練習したが、まだスケートを慣らす時間が必要だった。通常の練習ではなく、氷に慣れる時間、スケートに慣れる時間、そして呼吸をして落ち着く時間が必要になりました』と心のうちを明かした。また、フリー本番に向けて『本当にブレードに慣れるために、もう一度研いでから練習します』と意気込んでいました」(同前)
11日におこなわれたアイスダンスの表彰式では、青いカーペットの上に布が貼られた。今後もトラブルが発生しないで最終戦まで迎えてほしい──。
![Smart FLASH[光文社週刊誌]](https://smart-flash.jp/wp-content/themes/original/img/common/logo.png)







