
優勝本命ながら大失敗したマリニン(共同通信)
「五輪には魔物がいる!」
“絶対王者”として五輪に臨むも独特の雰囲気にのまれ、いつもの力を発揮することなく敗れ去ったとき、しばしば用いられる言葉だ。
現在開催中のミラノ・コルティナダンペッツォ五輪において、その悲劇に見舞われたのは、フィギュアスケート男子で“クワッド・ゴッド(4回転の神)”の異名を持つイリア・マリニン(アメリカ)だろう。
「マリニンはまさに優勝候補でした。フィギュアスケートで最高難度とされる4回転ジャンプには6種類ありますが、そのすべてを飛ぶことができ、とくに4回転半は世界でただ一人成功しています。実際、ショートではトップに立ちました」(スポーツ紙記者)
ところが得意なはずのフリーでは4回転半の転倒に続き、多くのジャンプでミス。結果、フリーは15位で、トータルは8位と信じられない幕切れとなった。演技終了後から苦悶の表情を浮かべ、何度も両手で顔を覆った。それは場所をキスアンドクライに移しても変わることはなかった。そして得点が出ると、顔を覆うことさえ忘れたかのように虚空を見つめた。
そんななか、マリニンの隣にいた男性のリアクションが物議を醸しているという。
「マリニンの父であり、コーチでもある元フィギュア選手のロマン・スコルニアコフ氏ですね。『トータル8位』がモニターに表示されると、がっくりと肩を落とす息子を慰めるどころか、まるで自分が失敗したかのように頭を抱えました。その行動を隣で見て、さらにショックを受けた表情を浮かべたマリニンが、あまりにもかわいそうでしたね。
この光景が全世界に映像として流れてしまったため、スコルニアコフ氏は多くの非難を受けています。『自分が落ち込むより、息子を抱きしめることが先だろ』と言われています。スコルニアコフ氏と妻のタチアナ・マリニナさんは元々ロシア所属の選手でしたが、結婚したことでウズベキスタンに拠点を移し、2人とも同国代表として1998年長野五輪、2002年ソルトレイクシティ五輪に出場しています。今回スコルニアコフ氏は、父親としてより元選手の顔が先に出てしまったため、炎上につながってしまったようです」(スポーツライター)
実際、X上では
《真の父親、真の男なら、息子さんを抱きしめ、安心させてあげるはず》
《優先順位を間違えた父親の典型》
など、怒りの声が殺到している。一方で、逆に父親の存在が子供の好成績につながることも多い。
「スキージャンプの二階堂蓮はラージヒルであと一歩のところで金メダルを逃し、銀メダルとなりました。そのとき、彼を励ましたのが父の学氏でした。学氏は五輪には届きませんでしたが、日本代表入りも果たした名ジャンパーです。
マリニン父との違いは、息子が金メダルを逃した時の行動です。学氏は、『ごめん』と涙ながらに謝る息子を抱きしめ、『そんなことない、精いっぱいやってきた結果なんだから喜べ。スーパー団体で金メダルを取って、ドメン(・プレヴツ)をひっくり返すところまで絶対いけるから』と熱い言葉をかけたそうです。この行動には、多くの称賛の声が寄せられています」(前出ライター)
対照的な2人の父。果たしてどちらが正しい行動なのだろうか――。
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