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羽生結弦「スケート連盟のルール改正」で北京五輪への道
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2018.04.26 06:00 最終更新日:2018.04.26 06:00
アイスショーのチケットが売り出されれば即完売。地元・仙台でパレードをおこなえば10万人超を呼び寄せ、関連グッズはすべて売り切れ。平昌五輪からはや2カ月たったいまでも、羽生結弦(23)の人気は絶大である。
「平昌五輪前はCMのギャラが5000万円だったが、倍の1億円まで跳ね上がったといわれている。またアイスショーのギャラは、金メダリストでワンステージ100万円ほどが相場。ところが、羽生は破格の2000万円。現役選手の羽生のギャラは日本スケート連盟との折半になるが、全国5カ所の公演で計1億円になる」(広告代理店関係者)
平昌五輪後、次の北京五輪(2022年)への出場を明言していない羽生だが、最近、今冬から開かれるGPシリーズへの参加を表明した。
「本人は、『年齢がネックになるから北京五輪出場は難しい』という考え。男子フィギュアは年々、若年層が存在感を増している。まして4回転ジャンプが全盛となり、肉体にかかる負荷は相当なもの。北京五輪時の27歳はピークを過ぎた年齢と、羽生も理解している。あと2年ほどで、以前から望むプロとしてのショー中心の活動に移行したいのが本音だ」(スケート担当記者)
ただ、「そう簡単にはやめられない」と、日本スケート連盟関係者が続ける。
「羽生がいて、初めて日本スケート連盟には多くのスポンサー企業が集まってくる。浅田真央がそうだったように、羽生は連盟にとって “金のなる木” で、本人の意向だけで簡単にやめられる話ではない。もし引退の意思を示したとしても、連盟の幹部たちは現役を続行するよう説得する」
ところがここにきて、羽生にとっての朗報(?)が飛び込んできた。
「6月に国際スケート連盟(ISU)がルール改正を発表する。これまでの採点では、どれだけ難しいジャンプを多く跳んだかで点数が稼げていたが、新ルールでは芸術性を再評価する方針に変わる。4回転の基礎点を下げ、出来栄えの加点を最大3点から5点に上げる見込みだ。
となれば、難しい4回転ジャンプを跳んで出来が悪いのと、難易度を下げたジャンプでもいい出来なら、それほど変わらない得点となる。これは肉体的に4回転が厳しくなる羽生には有利に働く。
また、フィギュアでの五輪3連覇は、過去に一人しか成し遂げていない偉業で、話題性も抜群だ。世界的に人気の彼が五輪出場となれば、ISUのスポンサー獲得にとっても好都合。我々記者の間では『羽生のためのルール改正。ISUが羽生に忖度したんじゃないか』という話まで出ている」(前出・記者)
怪我を治し、早くスケートの足場を固めたい羽生だが、先に4年後の立場が固められつつある。
(週刊FLASH 2018年5月8・15日合併号)