
2月23日、侍ジャパン宮崎合宿での井端弘和監督。この日はソフトバンクに0-4で敗北を喫した(写真・桑原靖)
第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に臨んだ侍ジャパン(日本代表)は、“史上最強” のチームと謳われた。過去最多となる8人の日本人メジャーリーガーが選出され、しかも前回大会優勝メンバーが15人も顔を揃えたからだ。
ところが、期待された連覇どころか、“史上最低” となるベスト8敗退で大会を終えた。敗因は何だったのか──。
本誌は、大会に臨むにあたり、球界の “レジェンド” に話を聞いていた。
一人めは2006年の第1回大会で、投手コーチとして世界一を経験した武田一浩氏。もう一人はニューヨーク・メッツを皮切りに、MLBの3球団で活躍した五十嵐亮太氏だ。ともに、NHKBSでのMLB解説でもおなじみだ。
2人は、今回の侍ジャパンを「史上最強の陣容」と認めつつ、不安要素では同じ点を指摘していた。それは「ブルペン陣」についてだった。
武田氏は「(選手登録30人のうち)野手16人、投手14人ですが、やはり投手が少ないという印象です。14人の内訳を見たときも先発が多く、リリーフのスペシャリストが少ないことが気になりました」と語った。
五十嵐氏もこれに同意し、「ほかの国と比べても、ブルペンの数が少ない。大会前にケガ人が3人も出てしまった。試合を重ねていき、マイアミで綻びが出てこなければいいのですが……」と漏らしていた。
迎えた3月15日(日本時間16日)、準々決勝の相手はベネズエラだった。日本は山本由伸(ドジャース)の先発に始まり、隅田知一郎(西武)、藤平尚真(楽天)、伊藤大海(日ハム)、種市篤暉(ロッテ)、菊池雄星(エンゼルス)の順で継投に入ったが、藤平以外は昨季、先発での登板しかなかった投手だ。
そして、藤平と菊池を除き、ほかの4投手はすべて失点。なかでもリリーフ専門の藤平は無失点という皮肉だった。
「先発して長い回を抑える投手が、リリーフでの短いイニングを抑えるのは簡単だと思う人がいるかもしれませんが、それは違います。先発とリリーフは、まったく別の仕事と考えたほうがいい。
たとえば、ホームで先発に立つ投手は、まだまったく荒らされていないきれいなマウンドに立つわけです。でも、リリーフが立つマウンドは、すでに荒らされている。この投げる環境に関してだけでも大きく違います。ほかにも、ランナーを背負った場面でいきなり起用される場合もありますし、先発とリリーフでは役割が大きく異なるのです。
WBCは短期決戦で、準々決勝以降は一発勝負。しかも球数制限もある。だからこそ、リリーフ専門の投手を多く揃えておくべきでした」(スポーツ紙デスク)
また、井端弘和監督のベネズエラ戦での采配に首を傾げるファンは多い。
「とくに言われているのが、7回裏、先頭打者の若月健矢捕手に代打を送らなかった点です。でも、ベンチからしてみれば、代打を出したくても出せなかったのが本音ではないでしょうか。
なぜなら、マウンド上のセルパ投手は左腕で、日本のベンチには右で打てる打者が残っていなかった。森下翔太外野手は、すでに鈴木誠也外野手と入れ替えていましたから。それならば、右の若月をそのまま打たそうとなったのでしょう。
中継ぎ陣不足と右の強打者が少なかったことを考えると、メンバー選考の時点で、井端監督は “人選ミス” をしたと言わざるをえないでしょう」(同)
メンバー選考を間違えたということは、戦う前から敗れていたと言っても過言ではないのだ。
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