
WBCの準決勝進出を決めたイタリア代表(写真・AP/アフロ)
3月5日に始まったワールド・ベースボール・クラシック(WBC)も、残すところ準決勝のベネズエラ対イタリア、そしてアメリカが待つ決勝のみとなった。
今大会は、アメリカやドミニカがMLBのスーパースターを集めたことで、これまで以上に注目される大会となった。彼らは本番でもまさにスーパースターの力を見せつけ、大会の “華” となっている。
もう一つ、大会を大いに盛り上げているのがイタリアの躍進だ。一次ラウンドでは、ブラジル、イギリスと、野球が国技でない国に連勝して波に乗ると、第3戦では “ドリームチーム” アメリカに快勝する “世紀のアップセット” を演じてみせた。さらに最終戦でもメキシコを破り、B組で堂々の首位通過を決めた。
準々決勝では、アメリカ戦の勝利がフロックではなかったことを証明するように、中南米の強豪・プエルトリコを接戦の末に下し、初のベスト4進出を果たした。
「イタリアといえば、“カルチョ(サッカー)の国” と呼ばれるくらい、国民にとって一番の人気スポーツはサッカーです。
国内リーグのセリエAには各国のスターが集まり、欧州チャンピンズリーグなど欧州のカップ戦でも好成績をあげています。また、代表チームも、W杯は1934年、1938年、1982年、そして2006年と計4回優勝するなど、サッカー大国として世界的にも認められています。
次いで人気なのがラグビーです。W杯には10回出場していますし、2000年からは欧州のファイブ・ネイションズへの加入が認められ、現在、大会はシックス・ネイションズと改名しています。
加入当初こそ敗戦の連続でしたが、善戦を経て、勝利することも珍しくなくなってきました。今年もイングランドとスコットランドを破っています。それらと比べて、野球はというと……かなり離されていると言わざるをえません」(サッカーライター)
そんな不人気な状況を打破しようと画策したのが、イタリアの野球連盟だった。イタリアの野球事情に詳しいスポーツライターが続ける。
「WBCでは、国籍以外にも、自身の出生地、両親の出生地により、出場国を選べるようになっています。そのため、ルール上、イタリアを訪れたことのない選手でも代表入りは可能なんです。
前回大会で、イタリアの野球連盟は、国内での野球の地位向上のため、イタリアのリーグに所属したことのない選手でも、代表選手としてWBCに出場させました。
ただ、前回大会は初めて準決勝進出したにもかかわらず、国内ではそこまで話題になりませんでした。なにせ、代表メンバーのほとんどがメジャーやその傘下の選手たちで、イタリア国民が彼らのことを知らなかったからです」
今回の大会では “金星” をあげたことで、イタリア国内でも話題になっているという。前出のサッカーライターは、「2026年は、イタリアにおける人気スポーツランキングに大きな変化が生まれるかもしれない」と語る。
「カルチョの国と言っておきながら、イタリアは2018年ロシア大会、2022年カタール大会と2大会連続で本大会出場を逃しているんです。
しかも、今回の北中米大会の予選でもストレートで予選突破できず、3月におこなわれるプレーオフで勝ち上がらなければ、3大会連続の予選落ち決定です。
もしそうなれば、とても “カルチョの国” なんて言えない。イタリアにおける野球の人気が急上昇するかもしれません」
イタリア対ベネズエラは、日本時間3月17日の午前9時から。もし勝てば、決勝の相手は予選リーグで撃破したアメリカ。イタリアにとっては歴史を変える戦いが続く。
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