
2023年九月場所直前、大関昇進後に撮影(写真・舛元清香)
大相撲春場所は、関脇・霧島(音羽山)が12勝3敗の好成績で優勝した。霧島にとっては、14場所ぶり3度めの優勝となり、来場所の大関返り咲きは確実となった。
連日、満員御礼にわいた春場所だったが、一方で西の横綱・大の里は、初日から精彩を欠いて3連敗。4日めからは「左肩関節脱臼」のため休場となった。
東の横綱・豊昇龍は、大事な優勝争いの終盤に連敗して11勝4敗。これで横綱昇進後、7場所連続で優勝できずにいる。結局、両横綱とも優勝争いに絡むことのできない体たらくだった。
また、優勝か、優勝に準ずる成績なら横綱昇進となったはずの安青錦は、7勝8敗とまさかの負け越し。綱取りどころか、来場所をカド番として迎えることとなった。
「春場所は両横綱や大関ら、優勝しなければいけない力士が軒並み不調で、本来なら酷評されても仕方ない場所でした。ところが、お客さんの入りはまさに逆で、連日、多くのファンがつめかけました。入場チケットは、発売からわずか1時間足らずで15日間、全日程が売り切れました。
懸賞金も15日間で総数2481本となり、2025年名古屋場所の2197本を上回り、地方場所の最多本数を更新しました。千秋楽の215本も、地方場所の1日で掲出された最多記録です。このように、いま大相撲は空前のブームとなっているんです」(スポーツライター)
ただし、そのブームが「上位陣、とくに横綱の実力向上の足かせになる危険性もある」と続ける。
「豊昇龍は先場所が10勝5敗、今場所が11勝4敗と、横綱としての成績を残していません。両場所とも東の横綱だったことを考えると、猛省が必要となるでしょう。八角理事長も今場所を振り返ったとき、『豊昇龍がダメだった』と厳しくダメ出ししたほどでしたからね。
ところが、空前の大相撲ブームに乗り、豊昇龍の取り組みには多くの懸賞金がかけられました。今場所、横綱としては恥ずかしい11勝に終わりましたが、獲得した懸賞金は386本。金額にして2316万円にもなります。優勝争いに絡みもせず、11勝に終わったとしてもこの金額を獲得できるんです。
横綱の給料は300万円ほどと言われますが、豊昇龍は半月でその7倍以上を稼いだことになります。成績がよくなくてもここまでの稼ぎになるとしたら、内心はウハウハでしょう。
懸賞金は、プロの力士が目指す大事な目標であることは間違いありません。ただ、その金額があまりにも大きくなりすぎてはまずいと、相撲協会にも心配する声が広がり始めています」
番付が下の力士にとって、豊昇龍との取り組みは一攫千金の大チャンスだが、「何が何でも倒して大金を得る」という気概を持つ若手力士が少ないことも問題だという。ブームとは裏腹に、いまの大相撲には心配ごとも多いようだ。
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