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イチロー44歳「動体視力の衰え」でマリナーズ特別契約
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2018.05.08 11:00 最終更新日:2018.05.08 11:00
「戦力として認められないなら解雇ですが、それが球団の役職に就き、しかもチームの練習にも参加できる。まさに前代未聞の契約ですね」
メジャーリーグ評論家の福島良一氏も、このように驚きを隠せない。
それは突然のことだった。5月4日(日本時間)、イチロー(44)はメジャー登録を外れ、球団の会長付特別補佐に就任。今季はプレーしないとマリナーズは発表した。それにしてもなぜこの時期だったのか。
「キャンプ中の怪我で戦列を離れていた主力のギャメル外野手の復帰が早まった。となれば、穴埋め要員で獲ったイチローは不要。メジャーに情けはない。昨年は代打がおもで、調整が難しく結果が残せなかったといわれた。
だが今季はスタメン中心でも、打率.205と結果がともなわない。結局は衰え。それも体力的なものではなく、動体視力、つまり目の衰えだった」(専門誌記者)
現役時代後半、自身も目の衰えに悩まされた評論家の広澤克実氏が語る。
「目が衰えると、焦点が合う時間が遅れる。大谷の160キロの速球なら0.1秒で約4メートルボールが動く。目の衰えにより、そのわずかな時間に対応が遅れてしまう。走塁や捕球は大丈夫でも、打つことには支障が出てくる」
かつて、「現役は最低でも50歳まで」と言って憚らなかったイチローだが、球団の要請に納得できたのか。
「当初はメジャー契約での現役に拘わっていたが、イチローを獲得する球団は皆無だった。そこで球団は、『フロントに入り、チームに帯同して若手に助言してほしい。来年以降の復帰の可能性はある。これは誰もやったことがない。その前例のないことに挑戦してほしい』と熱く訴えた。彼はこの言葉にプライドをくすぐられた」(メジャー担当記者)
だが、球団の本音はこうだ。
「米国本土より1週間程度早い海外での開幕の場合、特例としてメジャー登録枠が25人から28人に拡大されるのが一般的。来年マリナーズは、その条件にあてはまる日本での開幕戦がある。それがイチローの “引退セレモニー” になるといわれ、そこで球団はひと儲けを目論んでいる」(同前)
現役復帰は “確約済み” だが、試合に出られない彼は、年齢、衰えに対し、一人で闘わなければならない。
(週刊FLASH 2018年5月22日号)