
大谷翔平の二刀流復帰を望むファンは多いが…(写真・桑原靖)
ストライクやボールの判定をロボット審判に検証を委ねる「ABSチャレンジシステム」が、MLBの2026年シーズンから正式に取り入れられている。
2022年からマイナーリーグで正式導入され、昨季はスプリングトレーニングキャンプ、そしてオールスターゲーム限定の試験導入だった。
これは、選手が審判のストライク・ボールの判定に納得いかない場合、異議を申し立てることができるシステムのこと。検証を求めることができるのは各チームの打者、投手、捕手のみで、1試合2回まで権利を保持し、チャレンジが成功すれば回数が減ることはない。
延長戦まで利用権が残っていた場合は、使い終わった次のイニングから、逆に残っていなければ、突入後から1イニングごと上限1回まで、権利の再獲得ができる。
「ABSチャレンジ導入に、多くの選手は『賛成』を表明していました。選手によってはよし悪しが分かれる結果になるでしょうが、スポーツはやはり正しい判定が基本となりますから、賛成派が多いのだと思います。
一方、球審にとって、システム導入は重い決定だと思いますね。自信をもって下した判定が、ロボットによって覆されるわけですから。しかも、それに対して、審判は抗議できませんからね。
正しい判定を追求するため、『全球をABSに任せるべき』といった極端な意見も出たようですが、となれば球審がいらなくなるわけで、却下されたといいます。やはり人間がやることですから、誤審も含めてMLBだし、エンターテイメントだとする意見も根強いようです」(現地記者)
ただし、ABSシステムの導入で、完全に “被害者” の立場となっている人物がいる。63歳にして審判歴30年を迎えているC・Bバックナー審判員だ。経歴の長さからわかるように、現役2番めの古参でもある。
ベテランの味で、しっかりとした判定に期待したいところだが、彼の場合はまったくの逆だという。
「とにかく誤審が多いことで有名なんです。明らかに間違った判定を下された選手や監督は多く、大谷翔平も “犠牲者” の一人です。
まだABSシステムが導入されていなかった2025年のある試合では、コンピューターで検証したところ、ストライク・ボールの判定でミスしたのは15回にも及んだと言います。
しかも、判定に一貫性がないのが大問題なんです。彼の場合は、同じあたりに入った球だとしても、その日によってストライクかボールか、判定がばらけるというのがもっぱらの評判。これではバッターも対策のしようがありません」(前出記者)
今季、3月28日(日本時間29日)のシンシナティ・レッズ対ボストン・レッドソックス戦では、誤審のオンパレードとなった。両チームあわせて8度のチャレンジがあり、バックナー球審から見れば2勝6敗。驚いたことに、レ軍のエウヘニオ・スアレス内野手がストライクの判定に2球連続でチャレンジして、2球とも判定が覆った。
球審とロボットとの戦いは続くーー。
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