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内川聖一2000本安打を支えた元「女子アナ妻」と「左手」

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2018.05.16 11:00 最終更新日:2018.05.16 11:00

内川聖一2000本安打を支えた元「女子アナ妻」と「左手」

内川聖一の左手

 

「お金を振り込んでおいてくれないか」
 内川聖一(35)は、のちに妻となり、当時フジテレビアナだった長野翼さん(37)に10万円を手渡してそう言った。

 

「いいけど、なんのお金?」と尋ねると、「チャンスに打てなくて、腹が立っちゃって。ナゴヤドームの壁を破壊しちゃったんだ」という。

 

 まだ交際して1カ月、率直に「この人、大丈夫なのかしら」と翼さんは思った。

 

 多くの野球評論家が「天才打者」と評するこの男。こと野球に関しては、アドレナリンが出すぎることもしばしばだ。しかしそのメンタルは、じつは大胆さと繊細さの両輪で出来ている。

 

「通算で3割以上打てているのは、それだけ細かいことを気にかけて打席に入っているからです。その半面、思いつめてしまう部分もある。

 

 2000本安打に王手をかけたあと、14打席ノーヒットが続いた。記録への意識が強くなって、その間は練習中もかなり悩んでいた」(ホークス担当記者)

 

 5月9日に史上51人めの2000本安打を達成したあと、内川はこう語っている。 

 

「打てないと、家でも試合のことが気になって不機嫌になってしまう。そんな不器用な自分を支えてくれた嫁がいたから、ここまでできた」

 

 2011年、福岡ソフトバンクホークスに移籍したてのころ、交流戦で古巣・横浜の本拠地に乗り込んだ内川は大きなブーイングを浴び、相当傷ついていた。

 

 それを見た翼さんは、「ブーイングが起こるのは、必要とされていた選手で、古巣にとって大きな痛手だったからこそ」という内容をチラシの裏に書いて、そっと食卓に置いておいた。内川はそれを食い入るように読み、前向きな気持ちを取り戻したのだった。

 

「内川は野球を離れると、丁寧で穏やかな人。いまでは翼さんが家庭をリラックスの場に整えている」と、前出の記者も引き立て役ぶりに太鼓判を押す。

 

 本誌は2014年、秋季キャンプの前に内川を取材している。
当時、「キャンプに出来上がった状態で臨むため、自主トレでバットを振り込んでおく」と語っていた。そのとき撮ったのが冒頭の写真。天才打者の陰に名女房あり、もちろん努力もあり、だ。
(週刊FLASH 2018年5月29日号)

 

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