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大谷翔平60%、岡本和真25%…MLB「ロボット審判」の明暗!ポストシーズンの勝敗分けるカギに

スポーツ 記事投稿日:2026.06.19 19:10 最終更新日:2026.06.19 19:12

大谷翔平60%、岡本和真25%…MLB「ロボット審判」の明暗!ポストシーズンの勝敗分けるカギに

4月24日のシカゴ・カブス戦で、ボールト判定された後に相手捕手の「ABSチャレンジ」でストライクに覆り、見逃し三振となったロサンゼルス・ドジャーズの大谷翔平(写真・共同通信)

 

 MLBでは各チームが70試合以上を消化。レギュラーシーズンも折り返しを迎えようとしている。そこで今季2026年シーズンから導入された「ABS」(自動ボールストライク判定、通称「ロボット審判」)システムを、データから分析してみよう。データはすべてMLB公式データサイト「ベースボール・サバント」からのものだ(日本時間6月19日時点)。

 

 MLBで今季、ABSチャレンジがおこなわれたのは4592回。「成功」=判定が覆ったのは2440回、「失敗」=判定通りは2152回。成功率は53%。このうち、打者がチャレンジしたのは2127回で、成功率は47%。守備側(捕手・投手)からのチャレンジは2465回で、成功率は58%。捕手・投手からの成功率が圧倒的に高くなっていることがわかる。

 

 この傾向について、野球を統計学的に分析する「セイバーメトリクス」の専門家で江戸川大学の鳥越規央教授はこう語る。

 

「守備側からのチャレンジのほとんどは、捕手によるものです。球筋がよく見えているので、打者より成功率が高いのは当然だと思います」

 

 現状、“守備側有利”のABSチャレンジにおいて、今度は日本人打者のデータを見てみよう。

 

・大谷翔平 5回中3回成功(成功率60%)
・鈴木誠也 8回中5回成功(成功率63%)
・村上宗隆 15回中8回成功(成功率53%)
・岡本和真 4回中1回成功(成功率25%)
・吉田正尚 2回中1回成功(成功率50%)

 

「鈴木選手、村上選手は日本時代から選球眼がよかったので、チャレンジの回数が多い中で成功率が高いのも納得です。岡本選手も本来は選球眼がいいのですが、これはやや意外な数字になっています」(鳥越教授)

 

 MLB全体では、打者としてもっとも多くチャレンジしているのは、シンシナティ・レッズのサル・スチュワート。なんと30回もチャレンジして20回成功。成功率は67%だ。そのおかげか、四球も41と多く、出塁率.349、OPSは.805と高い数字を残している。

 

 逆にチャレンジが裏目に出ているのはワシントン・ナショナルズのジェイムズ・ウッド。本塁打20本、OPS=.954はMLBで6位という強打者だが、チャレンジを15回もして成功は3回のみ。成功率は20%にとどまっている。

 

 一方の守備側では、大谷、山本由伸、佐々木朗希と3人の日本人先発投手を擁するロサンゼルス・ドジャースがチャレンジしたのは75回。成功は48回、失敗27回で成功率は64%。MLB平均の58%を大きく上回っている。このうちウィル・スミス捕手は48回で31回成功し、成功率は65%。ダルトン・ラッシング捕手は26回で16回成功、成功率は62%。ともに信頼できる捕手で、大谷らにとってもいい影響を与えていると言えそうだ。

 

 さて、気になるのは、これらがチームの勝敗にどれだけ影響しているかだ。成功率とチーム成績をみてみよう。

 

・打者成功率1位 アリゾナ・ダイヤモンドバックス 57% ナ・リーグ西地区3位(38勝36敗)
・打者成功率30位 ピッツバーグ・パイレーツ 36% ナ・リーグ中地区4位(38勝37敗)

 

・守備成功率1位 シンシナティ・レッズ 70% ナ・リーグ中地区5位(35勝38敗)
・守備成功率30位 ピッツバーグ・パイレーツ 46% ナ・リーグ中地区4位(38勝37敗)

 

 ちなみに30球団中勝率1位のドジャースは、打者成功率が54%で6位。守備成功率は64%で同じく6位。ともにMLB平均を上回っている。

 

「今の段階では、ABSチャレンジはチームの勝敗にあまり影響を与えていないといえます。イニング別の回数をみても、早めに使われることが多くなっています。しかし今後は経験を積んで、使うべきタイミングの判断も変わってくるでしょう。

 

 特にポストシーズンになると重要性を増すのでは。チームの方針として早いイニングでのチャレンジを控え、終盤の大事な局面まで温存しておくことが増えるのではないでしょうか。そのチャレンジにより勝敗が分かれる場面もあるかもしれません」(鳥越教授)

 

 現在のABSチャレンジは1試合に1チーム失敗2回までとなっているが、今後は変わっていく可能性があるという。

 

「サッカーやテニスなど、今やほとんどのスポーツがテクノロジーで判定を行う時代。野球もその流れには逆らえず、MLBでも全球でABSが導入されるようになるかもしれません。そうなると、これまでチャレンジされなかったようなボールもストライクになるなど、より大きな影響が出るでしょう。

 

 例えば、人間の審判の場合だと、ストライクゾーンの四隅はあまりストライクを取りません。これは人間の視覚が、ゾーンを丸くとらえるためです。そういう球がストライクになれば、バッターはより難しい球に対応しなければならなくなります」

 

 すでに韓国球界では2024年からすべての投球でABS判定が導入されているが、日本ではようやく一部で導入が検討され始めたばかりだ。

 

 MLBでは導入後、肯定的な意見が多いようだが、仮に日本で取り入れられれば選手、そしてファンはどのように受け止めるだろうか。

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出典元: SmartFLASH

著者: 『FLASH』編集部

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