
チュニジア戦で先制点を決め、“電話ポーズ”をする鎌田大地(左 写真・JMPA)
開幕からの快進撃は単なる偶然だったのか。
開催中のサッカーワールドカップ北中米大会で、初日の6月11日(日本時間12日)からの5日間、アジア勢は計6試合を2勝4分けと負け知らずだった。
韓国が古豪チェコを2-1で沈めたのを皮切りに、次々と欧州勢から勝ち点を奪っていった。なかでもレアル・マドリードの司令塔であるアルダ・ギュレルら、ビッグクラブで実績を残すスター選手を擁するトルコを、日本と並んでアジアの強豪のひとつと数えられるオーストラリアが2-0で下したのは、新鮮な驚きでもあった。
「かつてアジアの代表国は、なかなか決勝トーナメントに上がれないことから“大会のお荷物”と揶揄された時期がありました。その後、サウジアラビア、韓国、そして日本の躍進があって盛り返してきましたが、それでも欧州、南米の両巨頭、そして進境著しいアフリカ勢の台頭に、アジア勢はどうしても4番めの地位から抜け出せずにいました。W杯の出場枠が『32』から『48』に増えることが決定した際も、『アジアよりも欧州とアフリカの枠を増やしたほうがいい』といった意見が多かったことは事実です」(サッカーライター)
そうした声を払拭するのに「6試合連続無敗」は、絶好のアピール材料だったといえる。
ところが、いい流れはあっさりと止まった。大会6日めの16日(同17日)、大会得点王候補のひとり、アーリング・ハーランドのノルウェーにイラクが1-4と力負けすると、“負の連鎖”が伝染していく。いつしか連敗は6にまで至った。
I組1節 イラク 1-4 ノルウェー
J組1節 ヨルダン 1-3 オーストリア
K組1節 ウズベキスタン 1-3 コロンビア
A組2節 韓国 0-1 メキシコ
B組2節 カタール 0-6 カナダ
D組2節 オーストラリア 0-2 アメリカ
「6連敗もショックですが、韓国以外はすべて複数得点を奪われての敗戦です。なかでもアジア王者のカタールが、開催国のひとつとはいえ、前評判もそれほど高くなかったカナダに手も足も出ずに完敗したことは、大きな波紋を呼びました。
この6連敗で得失点差『-13』という数字だけを見れば、『“お荷物”に戻った』と言われても仕方がありません」(同前)
何としても悪い流れを止めなければいけなかったが、立ち上がったのが、我が日本だった。
6月20日(同21日)、F組2節のチュニジア戦で4-0と圧勝し、今大会初勝利を挙げた。同時に、この試合はW杯通算1000試合めという節目の試合でもあった。
「チュニジア戦は素晴らしい内容での圧勝。あらためて日本の進化を世界中に示しました。
また、この圧勝を喜んだのは日本だけではなかったようです。ふだんは日本に対して手厳しい評価で有名な中国メディアの『捜狐』が『W杯通算1000試合め、日本がアジア勢の連敗を食い止めた。日本がアジアの面目を保った。6連敗を喫していたなか、彼らの大勝は間違いなくアジア勢の士気を高めた』と褒め称えていますからね。中国でさえ、日本がアジアを救ったと認めたのです」(専門誌記者)
アジア勢の評価を高めるため、森保ジャパンにはさらなる勝利が求められる。決勝トーナメント進出、そして相手を決めるスウェーデン戦は、日本時間6月26日午前8時に運命のキックオフを迎える。
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