“蜜月関係”が指摘されるトランプ大統領とFIFAのインファンティーノ会長(写真・アフロ)
いよいよラウンド8に突入する北中米W杯。7月9日(日本時間10日)、フランス対モロッコの好カードで幕を開けるが、ここにきてドナルド・トランプ氏の起こした“場外乱闘”が物議を醸している。
「7月1日(同2日)のラウンド32のアメリカ対ボスニア・ヘルツェゴヴィナ戦で、アメリカのFWフォラリン・バログンが相手選手の足を踏んだとして一発退場を食らいました。VAR(ビデオアシスタントレフェリー)判定でも危険と判断され、バログンには国際サッカー連盟(FIFA)の規律委員会から1試合の出場停止処分が科せられ、罰金も4万ドル(約647万円)と重いものとなりました。
ところがラウンド16のアメリカ対ベルギー戦の前日である7月5日(同6日)にFIFAは突如、処分の見直しを発表しました。バログンの出場停止処分を1年間猶予するとのことで、ベルギー戦への出場が可能となりました」(サッカーライター)
この謎の処分の見直しの原因は、トランプ大統領だ。FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長に直接電話をかけ、出場停止処分の見直しを求めていたことが発覚したのだ。
しかもトランプ大統領は悪びれるどころか、記者団に「あれはファールとは思わない。見直しを求めた。FIFAは正しい判断をした」と自らの介入を認めたばかりか、自身の正当性まで主張したのである。
「こうした事態に対し、ベルギーのリュディ・ガルシア監督は呆れた様子で『W杯では7月5日が、じつは4月1日(エイプリルフール)になるとは知らなかったよ』と皮肉を言いました。また、また欧州サッカー連盟(UEFA)は声明を発表し、『FIFAは一線を越えてしまった。(処分撤回は)前例がなく、理解不能で正当化もできない』と強く非難。さらに『あらゆるスポーツと同様、サッカーもまた、公正かつ誠実で透明性のある競技の基盤となるルールの上に成り立っている』と指摘しています」(同前)
サッカー界以外も黙っていることはできなかったようだ。
「欧州連合(EU)加盟27カ国で構成されている欧州議会の35人の議員が、インファンティーノ会長の調査を求める書簡に署名したと言います。
そして共同声明で『一度出た処分を撤回することは恥ずべき行為であり、正義をゆがめるものだ』と強く否定しています。
さらに各国のサッカー協会に、政治的中立性に反する行為がなかったかを調査するようにも求めています。その裏にはインファンティーノ会長の独断でトランプ大統領に『FIFA平和賞』を授与したり、FIFAの事務所をトランプタワーに設置するなど、これまで明らかになっている2人の蜜月関係があります」(同前)
サッカーという競技そのものへの信頼を揺るがしかねない事態。試合の結果は4-1。ベルギーがアメリカを圧倒した形となった。
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