
佐野海舟(写真・JMPA)
W杯は “世界最高の祭典” であると同時に、“選手の品評会” でもある。世界トップクラスの選手はもちろん、近年はどの国も若手を早めに試す傾向にあるため、“ダイヤの原石” である10代後半の選手も多数この舞台にやってくるからだ。各クラブのスカウトたちにとっても、この上ない舞台となる。
それほど知られていない若手選手を発掘するのはスカウトの醍醐味だが、「一度世界のトップクラスの選手となりながら、ケガなどで低迷し、その後カムバックした選手を見つけることも喜びの一つ」と語るのは、Jリーグのあるスカウトだ。
北中米W杯であらためて能力の高さを示したDF冨安健洋(たけひろ)も、そのうちの一人だろう。イタリアのボローニャ、イングランドのアーセナルで確かな足跡を残しながら、近年は右ひざ痛に悩まされてきた。日本代表も約2年ぶりの復帰となった。
「長いブランクがあったので、代表復帰も心配されましたが、『歴代の日本代表DFのなかでも能力はピカ一』と評価されているとおりのプレーを見せてくれました。
W杯前に所属していたオランダの名門アヤックスとは契約が満了したので、移籍金なしのフリーの立場。新たな所属先はすぐに決まると予想されましたが、ここに来て急展開がありました。
イタリアメディア『トゥット・メルカードウェブ』が、今季からセリエAに復帰するヴェネチアと『3年契約で合意した』と報じたのです。セリエAは、冨安の実力を初めて世界に向けて証明した場所ですし、彼にとっては思い出のつまった場所。やりやすさもあるのではないでしょうか」(サッカーライター)
冨安を「復活組」とするならば、「期待の星」の筆頭であるのがドイツ・マインツ所属のMF佐野海舟だろう。
「日本代表で評価が最も高かったのが佐野です。身長176cmと小柄な部類に入りますが、体の強さは目を見張るものがあり、ほとんどの競り合いで勝つことができました。
ボールを奪うだけでなくドリブルで前に運び、そして自ら蹴り込んだブラジル戦でのゴールは、評価をさらに数段上げたと言っていいでしょう。冗談ではなく、移籍金も数十億円アップしたとみる専門家は大勢います。
W杯前は、ドイツのバイエルン・ミュンヘンやボルシア・ドルトムント、さらにイングランド・プレミアリーグの中堅クラブから注目されていると報じられましたが、今回の活躍で、プレミアのビッグクラブからもオファーがあるのではないでしょうか」(同)
その予想が現実味を帯びるような報道がイングランドであった。
「佐野に対して、プレミアリーグのリバプールが獲得に本腰を入れていると、複数メディアが報じているんです。しかも、約111億円を用意しているとのこと。そのメディアのなかには、リバプール専門メディア『LIVERPOOL.COM』も含まれているため、真実味が高いとされています。
リバプールは名門中の名門です。昨季はドイツ代表のMFフロリアン・ビルツやスウェーデン代表のFWアレクサンデル・イサクらを獲得する大型補強を敢行しましたが、なかなか噛み合わず、結果5位に終わりました。そのため、アルネ・スロット監督は解任されました。
彼はMF遠藤航を冷遇するなど、日本人選手との相性がよくないと言われていただけに、もし佐野が移籍するなら、いい方向に進むのではないでしょうか」(同)
リバプール移籍となれば、日本人選手としては南野拓実、遠藤に続き3人めだが、移籍金が100億円超えとなれば、日本サッカー界初の快挙となる。
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