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西野朗監督「驚異の観察眼」でメンバーの精神状態を把握
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2018.06.19 09:00 最終更新日:2018.06.19 09:51
ロシアW杯の初戦が直前に迫ったサッカー日本代表の西野朗監督(63)。1996年アトランタ五輪で日本がブラジルを破った「マイアミの奇跡」で知られる名将には、驚異の観察眼があった――。
アトランタ五輪の代表DFだった白井博幸氏(43)が当時のことを語る。
「僕たちのときはユース世代(18歳以下)から五輪までずっと一緒で、西野さんと同じように山本昌邦さん(60)がコーチでついていたんです。
どちらかというと山本さんが、バーッっと指示をする側。西野さんは、逆にほとんど声を荒げないが、指示は的確に出すんです」
当時の代表メンバーは口を揃えて、山本コーチが兄貴分で、西野監督は冷静に見守るタイプと語っている。
白井氏は西野監督のこんなエピソードも語ってくれた。
「あれはシンガポールだったかな……。僕がホテルの朝食で余ったパンをもらって池のコイにエサをあげていたことがあったんですよ。
その場面を誰にも見られていないと思ってたんですが、あるとき、西野さんの本に『白井がコイにパンをあげていた』って書いてあると教えてもらったんですよ。それを聞いて、『西野さん、よく見てたんだな~』と思いましたね(笑)。
監督のなかには自分のやりたいことをただ押しつけてくる人もいますけど、西野さんは自由にやらせてくれる。
朝、一緒に散歩に行ったりとか、食事を一緒にしたりとか、サッカー以外のところで話して、よく選手とコミュニケーションを取っていました。
でも、僕がコイにエサをあげているようなところを見て、選手の本当の精神状態とかを把握していたんでしょうね」
遠いロシアで、西野監督はいまも選手の動向に目を光らせている……と信じたい。