9月24日、ウルグアイ戦に臨んだサッカー日本代表(写真・共同通信)
北中米W杯後初の国際親善試合、日本対ウルグアイが9月24日、仙台の「キューアンドエースタジアムみやぎ」でおこなわれ、日本が3-1で勝利した。これで、日本のホームでは2023年のエルサルバドル戦から19戦負けなしとなった。
この日、スタジアムに駆けつけたサポーターの数は4万4070人。北中米W杯ではラウンド32でブラジルに負けたが、大会を通じて世界に日本の強さを示したこともあり、人気に陰りは見られなかった。
今回のキリンチャレンジカップおよびキリンカップに向けた日本代表のメンバーは、大会が2つ続くこともあり、異例となる31人の選手が招集された(DF冨安健洋がケガのため辞退し、最終的には30人)。
19人が北中米W杯メンバーで、初選出は4人。新鮮味を感じるほどではなかった。
ただ、そのうちの一人であるMF松木玖生(サウサンプトン)がスタメンに名を連ね、その期待に応えるかのように先制ゴールを叩き込んだ。
「その後、ウルグアイが中盤でのプレッシャーを強め、徐々に試合を支配していきました。42分には、MFマキシミリアーノ・アラウホに同点弾を許しましたね。
そのまま1-1で終えるかと思いきや、後半アディショナルタイムにFW塩貝健人(VfLヴォルフスブルク)が勝ち越し弾。さらにFW上田綺世(リール)がダメ押し弾を決め、劇的な勝利を飾りました」(スポーツ記者)
初選出、初スタメン、そして初ゴールとインパクト大のデビューを飾ったMF松木。彼をはじめとする、新たな戦力となった選手たちの評価はどうだろうか。元ワールドサッカーグラフィックの編集長であり、サッカージャーナリストの中山淳氏に聞いた。
「松木は、ゴールシーンのように右サイドからカットインしての左足のシュートと、自分の形を持っていますね。今回は右ウイングバック(WB)でしたが、所属チームではオールラウンダーとしてプレーしているようです。
森保監督はどこで使うのがベストかを見ていると思うし、たとえばセンターで使われたときには、現レギュラーの佐野海舟たちを上回るプレーを見せなければいけません。それができなければ、バックアッパーとしての戦力と見られてしまいます」
そのMF佐野の弟である航大(PSVアイントホーヘン)は、兄同様、ボランチとしての出場となった。
「守備能力に課題があるだけに、(森保監督としては)本来のポジションである、一つ前のシャドーで使いたいのだろうと感じました。そのポジションなら非常に可能性を感じさせます。
加入1年めながら、オランダリーグのチャンピオンチームで堂々のレギュラーを張っていますからね。ぜひ、いまのレギュラー陣に割って入ってほしいと思います」
そのシャドーでライバルとなりそうなのが、MF鈴木唯人(フライブルク)。鈴木は独ブンデスリーガ開幕戦のブレーメン戦で、日本人選手として初のハットトリックを達成した。
「いちばん期待したい選手ですね。彼はトップとの間で受けるだけでなく、スペースに飛び出してボールを引き出すなど、“受け方” の引き出しも多い。現在のレギュラー陣の牙城を崩せる、いちばんの可能性を秘めていると思います。
ただ、この試合では彼のよさが出せていなかった。存在感が消える時間も多かったですからね。ピッチの中盤をウルグアイが支配する局面が多かったのも、いいプレーを継続できなかった要因かもしれません」
前述のように、今回は1人辞退が出るも30人の大所帯。メンバー全体の構成を、中山氏はどう見たのか。
「MF伊東純也ら30代や20代後半の選手が選出されていることからもわかるように、『2030年W杯を目指すチーム』ではなく、『2027年1月のアジアカップ優勝を目指すチーム』ということでしょう。戦術もメンバー構成も、“これまでの継続” に重きを置いたと思います。新生日本代表となるのは、大岩剛監督となってからでしょう」
アジアカップ用のチームスタートとしては劇的勝利もあり、まずまずと言えるだろう。
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