
ロッテ・山口航輝(写真・共同通信)
ロッテ山口航輝の勢いが止まらない。10月4日の楽天戦、2打席連続で今季36号、37号を放ち、パ・リーグトップのソフトバンク栗原陵矢の40本まで、あと3本に迫った。
山口は10月1日の日本ハム戦で34号。そして10月3日の楽天戦では、9回裏に劇的なサヨナラ弾で35号。10月は4試合で4本と大爆発中だ。
スポーツライターが語る。
「9月30日終了時点で、栗原選手は39本、山口選手は33本。6本の差がありました。いくらロッテの方が残り試合が多いとはいえ、栗原選手の本塁打王は確定と見ていましたが、まさかの追い上げです。まだ栗原選手の方が有利とはいえ、ひょっとしたら……と思わせるだけの勢いが、今の山口選手にはあります」
山口は2018年のドラフト4位でロッテに入団し、プロ8年目の26歳。2022年に16本塁打、2023年に14本塁打を記録しているが、2024年と2025年は1軍出場機会が減り、本塁打も2本、7本に激減。しかし今季、ついに長距離砲の素質が本格開花。まさに“覚醒”と呼ぶにふさわしい活躍を見せている。
そんな山口が注目を集めているもうひとつの数字が「本塁打率」だ。「本塁打1本を打つのにどれだけの打数を要したか」を示す指標で、計算方法は「打数÷本塁打数」。この数字が少ないほど、優秀なホームランバッターといえる。
山口は、10月4日終了時点で404打数、37本塁打。本塁打率は「10.92」。
栗原は536打数、40本で、本塁打率は「13.40」。本塁打32本の日本ハム・レイエスは、476打数で「14.88」。同じく32本のソフトバンク・近藤健介は487打数で「15.22」となっている。山口の数字が突出しているのがわかるだろう。なお、山口の打数が少ないのは、4月から5月にかけて約4週間、2軍に落ちていたため。10月4日の試合で、ようやく規定打席に達した。
特に8月以降は好調で、8月には10本、9月と10月で10本、合わせて20本を量産。8月以降の本塁打率は「10.15」となっている。
ちなみに、これまで日本のプロ野球で、通算の本塁打率のトップ3(150本塁打以上が対象)は、1位が王貞治(巨人)で10.66、2位がバース(阪神)で10.93、3位がマニエル(ヤクルト、近鉄)で11.25だ。
じつは8月以降の山口は、これらのレジェンドを超えているのだ。ただし通算の数字ではなくシーズンでの記録になると、1位がバレンティン(ヤクルト・2013年)の7.32、2位が王貞治(巨人・1974年)の7.86、3位がカブレラ(西武・2002年)の8.13と、とんでもない数字が並んでいる。村上宗隆(ヤクルト)が三冠王を獲得した2022年の本塁打率は「8.70」だった。
前出のスポーツライターが続ける。
「村上選手は別格として、近年では山川穂高選手が西武時代の2022年に本塁打率『10.93』という高い数字を記録し、本塁打王を獲得しています。今年の山口選手の活躍は、それに匹敵するものです」
ロッテは10月5日と6日に西武戦で、残り2試合。ソフトバンクは10月5日の楽天戦が今季最終戦となる。タイトル争いの行方は、はたして――。
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