10月3日におこなわれたアジア大会の男子サッカー決勝戦で勝利した韓国代表と敗れた日本代表(写真・共同通信)
アジア大会の男子サッカー決勝戦、日本対韓国が10月3日におこなわれ、韓国が1-0で勝利。韓国はアジア大会4連覇を果たし、日本は3大会連続決勝で韓国に屈した。
この結果を受け、韓国国内では異常な盛り上がりを見せているという。
「韓国メディア『ファイナンシャルニュース』などは、『日本サッカーにとって屈辱の夜』とし、3連敗に注目。ほかのメディアも『また勝ったぞ!』と、まるで挑発するような言葉を並べていました。
また、試合会場での荒れた芝や、優勝時に韓国の国旗が掲揚されなかったことに対しても『最後の最後まで無様な大会だった』とあげつらうような記事が目立ちました。
ファンも同様で、韓国最大手のポータルサイト『NAVER』のコメント内には『日本は怖くなかった』『同じ世代は我々が上』といった辛辣なコメントが多数寄せられたようです」(スポーツ紙サッカー担当記者)
ただし、ここまでのコメントが出てくる背景には、「近年日韓サッカーの逆転の現状があります」と専門紙記者が語る。
「日韓戦を語るうえで『永遠のライバル』という文字を使って盛り上げることが多いわけですが、2000年代に入るまで韓国が圧倒しており、そもそも日本から見ればライバルとも言えない関係でした。
ですが、1992年にプロ化に踏み切り、若年層からの徹底した強化策が実り、徐々にその差は縮まっていった。そして近年では、男女、年代別のカテゴリーを問わず、ほとんど日本が韓国を圧倒しているのです。
今回の韓国の勝利は久々で、留飲を下げる結果となりました。だからこそ、韓国はサッカー界もメディアもファンも、まるでW杯で優勝したかのごとく歓喜しているわけです」
しかし、「この反応は大袈裟すぎる」と続ける。
「そもそもアジア大会の男子サッカーは、U-23の大会で、オーバーエイジ枠(OA)3人が認められています。しかし、日本やウズベキスタン、サウジアラビアといったロサンゼルス五輪出場の有力国は、今アジア大会を格好の強化の場とし、U-21代表で参加しています。OA(オーバーエイジ)も使っていません。
一方の韓国は、アジア大会で金メダルを獲得すると徴兵制度を免除されることもあり、アジア大会を重視しています。今回の韓国もU-23代表で臨み、OA3人はもちろんのこと、欧州組を9人も招聘するなど、金メダル獲得に全力を尽くしたのです。
ですから、日本は “2歳上” のチームと戦ったようなものなのです」
では、 “2歳上” のチームと戦った日本はどうだったかというと、シュート数は日本の10本で枠内2本に対し、韓国は5本で枠内2本。ポゼッションも日本58%、韓国42%で、スタッツでは上回る点も見せていた。
じつは4年前の中国・杭州アジア大会決勝でも日韓戦は、今回と同じく “2歳上” となるU-24対U-22の一戦となり、2-1で韓国が優勝している。
では、翌年のパリ五輪ではどうだったかというと、日本は杭州アジア大会での強化が実って出場を果たし、ベスト8入り。だが、韓国はアジア予選で敗れ、パリ五輪出場は叶わなかった。
「今回のアジア大会決勝後に、ある日本サッカー協会の人に話を聞いたところ、もちろん銀メダルにはすごく悔しがっていました。一方で、いい強化にもなったと話していました。
じつは、ロサンゼルス五輪に出場できるサッカー男子代表は、パリ五輪の16チームから12チームとなり、同様にアジア枠も3.5からわずか2に減ってしまう。これまでにない狭き門となっているだけに、予選までは1つでも多く強化試合をこなしたいところです。今回は決勝まで行けたし、強化の部分ではよかったと言っていました。
一方で、アジア予選ではライバルとなる韓国ですが、対象となる代表チームはアジア大会に出ていません。強化にもならなかったわけですから、『韓国は4年前と何も変わっていなかった』と笑みを浮かべていました」(サッカーライター)
韓国国内では、「アジア大会をU-21代表の強化の場にすべきでは」といった声が、ようやく出始めているという。はたして、ロサンゼルス五輪の予選で日本と韓国はどのような結果となるだろうか。
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