
阪神の佐藤輝明
10月3日、球団史上初のリーグ2連覇を達成したプロ野球の阪神タイガース。猛虎打線で4番を打つのは、“マイペース男”として知られる佐藤輝明だ。
「優勝できて、めちゃくちゃうれしいです!」
9月26日のDeNA戦では豪快な37号本塁打を放ち、2年連続の100打点をクリア。打率、本塁打、打点の打撃三冠王は目前に迫っている。現在、本塁打と打点のタイトル争いでは2位の森下翔太を大きく突き放し、打率でも3割超えのハイレベルな数字をキープ。コロナ禍だった2020年のドラフト会議で、巨人、オリックス、ソフトバンクと4球団競合の末に阪神入りが決まった佐藤の、当時を知るアマ球界関係者はこう明かす。
「本人がいちばん行きたかったのは、オリックスでした。同じ左打者の吉田正尚(まさたか)にあこがれ、静かな環境でのびのびプレーしたかったそうです。実家がある兵庫県西宮市のお膝元にある阪神は、口には出さないものの、熱烈なファンが多いこともあって、あまり前向きではなかったようです。
一方、当時は外出制限が長く続いたこともあって、タニマチ連中からの誘いがかかるまでしばらく時間がありました。その間に練習をしっかりできたのが、いまの基礎になっています」
いまや全国区になった「サトテル」は、当時からは想像もできないほど“もの申す”選手に成長した。球団OBが語る。
「夏場には疲労回復目的でシートノック参加を取りやめ、一時は首脳陣と険悪な仲になりましたが、かたくなだったとも聞きます。中心選手として、後輩から行動を見られていることを意識できるようになったのです。また、夢のメジャーリーグ移籍に向けても一歩も譲りません。
球団は海外FA権取得時、もしくは権利取得の前年オフに、ポスティング移籍を認める可能性はありますが、本人は『今オフにも行きたい』とずっと主張しています。遠征の合間をぬって代理人とも頻繁に接触し、最新情報や市場価値を確認しています。
どれだけバッシングを受けてもこの姿勢を貫いている理由は、マイペースな性格が大きいです。『人は人、自分は自分』という考えが育ったのには、統率が求められる強豪校育ちではなかったこともあるでしょう。一方で、相変わらず寝坊は常連なようで、遠征先ではマネジャーにせかされているそうです(笑)。実際、何度も遅刻の様子が報じられてきました。優秀なおつきがいないと、メジャーでは成功しないのではないか、という意見もあります」
ホワイトソックス移籍1年めでいきなりポストシーズンに出場した村上宗隆も、ヤクルト時代は時間にルーズでマイペースな一面を持っていた。「メジャーに行くなら、まわりを黙らせる成績が必須」と、歴代の監督に言われてきた佐藤。自らのバットで日本一を手繰り寄せ、熱望する大舞台へのステップアップを目指す。
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